prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「美しき野獣」

2006年03月14日 | 映画
相変わらず韓国映画は女性客ばっかだが、内容はとことん暑苦しい男の映画。
昔の東映ヤクザ映画みたいに主人公がとことんマゾヒスティックなまでに追い込まれていくところといい、対立しているかのようだった二人の男が一蓮托生になるところといい、母親を含めて女を不幸にしっぱなしなところといい。
ついでに、ヤクザが出所するところでスーツ姿の子分たちがずらっと両脇に並んで出迎えるのも、どこかでさんざん見たような絵柄。

クォン・サンウが骨身を惜しまず走り回りとび蹴りを含めた乱闘を演じるのは、見ごたえあり。本当に痛そうな感じがする。カーチェイスで反対車線を逆行するスタントも、日本ではできないだろう。
重要な小道具であるメモの隠し方はいささか安易。あれで見つからないはずがあるかと思わせる。

高層階の割れた窓を潜り抜けたカメラがそのまま地上にまで一気に降りて飛び降り自殺に見せかけて突き落とされた男の死体を捉え、また上昇して今度は窓を外から写す、といったカメラワークなど、大いに冴えている。
(☆☆☆★)

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