prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「さよならナム・ジュン・パイク展」

2006年09月26日 | Weblog
ソ連の象徴の鎌とハンマーをあしらった布を使って「東」と「西」の超克を表した作品など、意外なくらい、ノスタルジック。
テレビの筐体そのものを素材にしている作品は、今みたいに薄型テレビだと成立しないだろうなあ、と思ったりする。
振り子の先にビデオ映像がくっついている作品に近づくと、自分の頭が写ったので、手を突き出して振ってみるとちゃんと写った。

前に今はなき西武美術館で見た時は、ビデオ映像の中に「エスクアロ」を演奏していたアストル・ピアソラが写っていた。ヨー・ヨー・マが「リベルタンゴ」を演奏してヒットするなどして“ブーム”が来るはるか以前のことだ。
先を行く、というより普通に「境界」を越えていたみたい。

余談ながら、日本海呼称問題では2006年4月25日、パイクの作品が、「日本海」という表記を含んでいることを理由に韓国国立現代美術館から撤去されたとのこと。



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