prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「スーパーマン リターンズ」

2006年09月28日 | 映画
今までのスーパーマン映画では、クラーク・ケントとロイス・レインとのくだりがみんな退屈で早くスーパーマンに変身して活躍してくれないかなあ、と思って見ていたが、今回はロイスが結婚して子供がいるというかなり危ない設定を入れて乗り切った。ケイト・ボズワースが美人なのもいい。

スーパーマンと三角関係になるロイスの旦那(ジェームス・マースデン)のキャラクターがなかなかいい。考えてみると、ずいぶん気の毒な役。彼に悪いところは何もない、どころか愛情・能力ともに立派なもの。
次が作られるかどうか、製作費がかかりすぎてあまり利益率が良くないので微妙とか伝えられているが、作られるとすればドラマの火種になりそう(息子の方にウェイトをかけてパスしようとするのではないか)。

ロイスがスーパーマンと共に空を飛ぶというのはお約束だが、その前に靴を脱ぐのがいい。吹き替えかしれないが、足が小さい。「モロッコ」「歴史は夜作られる」なんて例は古すぎるが、女が靴を脱ぐところの魅力をうまく生かした。

五年間、地球を留守にしていたという設定は、9.11の時ナニやってたんだという文句に対応してらしい。一応もっともらしいけれど、9.11以外にも世界に同じくらいの惨事は毎日山ほどあるけどね。「正義と真実とAmerican Wayのために」というセリフはなかったみたいだが、現実の方に意識としては残ってますね。

マーロン・ブランドが旧シリーズに引き続いてスーパーマンの父親役で出演、といっても故人になっているからストック・フィルムからの引用。肖像権料とかも、例の問題のある遺族に行くんだろうなあと余計なことを考えて見ていた。

エンド・タイトルでクリストファー・リーブ夫妻への謝辞が出る。スーパーマン役ができなくなってからの方がヒーローみたいだった。
(☆☆☆★)