イスラエルの壁をゾンビが山になって越えるシーンは筒井康隆の「霊長類南へ」を画にしたような異様な迫力がある。ゾンビを自分の意思を失った大衆のアナロジーとして扱うのはジョージ・A・ロメロ以来の伝統みたいなものなのだけれど、格差を文字とおり壁として表現していて切り捨てられる側が徹底的に踏みつけあって壁を登ろうとするあたり、すぐれてシンボリックな表現になっている。
ブラッド・ピットはプロデューサーも兼ねているわけだけれど、「マネーボール」といいおよそ映画化できそうにない原作からちゃんとドラマを組み立てたシナリオを仕立てているあたり、どの程度関与しているのだろう。無関係なわけはないし。
(☆☆☆)
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