青田赤道役の井上治之が一作目の今村均より図体がでかい。体育会系の連中より頭ひとつ出ているのを最初の方に見せて体の大きさを印象づけている。実は体育会の格好をしているだけで特に大きくないのを集めたのかもしれない。素人丸出しなのは仕方ないけれど、もう少しパワフルであって欲しい気はする。
タイトルバックのストップモーションの使い方など、マンガチックな誇張の仕方が一作目より手馴れてきた感じ。
なぎらけんいちの薬痴寺先輩がまるっきり原作そのまんま。
薬痴寺のしごきのやり方というのは、基本的にプロレス技なのですね。コブラツイスト、ヘッドロック、鉄柱代わりに立ち木にぶつける攻撃などなど。団同士の乱闘場面は減ったが、このプロレスまがいのしごきが代わりになっていて、ますます暴力的体質がどこにもぶつけられず中にこもる格好になっている。
一方でシケた屋台で飲み食いして勘定は3000円足らず、というあたりキャラクターの裏表になっている。
殿山泰児が質屋のオヤジ役で出演。当人は軍隊帰りとしては「ああいう体育会系の暴力を楽しむ映画は好かない」と発言していたらしい。まあ意見は意見、仕事は仕事ということか。
山本麟一がヤクザの親分の役で登場。
しかし、自分がスポーツするわけでもないのにやたらと練習（というか）シゴキが続くというのは何なのでしょう。理不尽さに耐えさせること自体が階級が上の者が上であることを確認するための手段になっているという点で、妙に他の世界にも通じるリアルなところがある。
家畜人六号【小暮 宏】 @yapoono6
本気の発想 @Honki_Honki