邦題からすると、大勢集まって奇人変人ぶりを争うような内容かと思ったら、ほとんど五人だけ、大半は二人だけしか登場しない舞台劇の映画化。
原題は「奇人」というより「バカ」あるいはもっと性的で品の悪い言葉らしいconsを使っているのだが、見たところちょっと日本で言うなら落語の与太郎みたいな感じに近い。バカかと思うと、妙に減らず口が巧くて、小利口者がバカを見る羽目になる。
バカと言う奴がバカ、というのを絵に書いたような話。
バカを呼んでバカにしようという世にも悪趣味な晩餐会を催そうとした男が、徹底的にコケにされる、と思ったらぐるっと回って人間関係を回復させていたという話の組み立てが巧妙で、役者の芝居をまたみっちり見せる。アメリカ版リメークもちょっと見たくなった。
(☆☆☆★★★)