prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ダリオ・アルジェントのドラキュラ」

2014年08月03日 | 映画
トーマス・クレッチマンは「スタンダール・シンドローム」でアーシア・アルジェントのヒロインを襲うレイプ犯をやっていた人なのね。がっしりした体格はベラ・ルゴシ型。
ダリオ・アルジェントも実の娘を使ってレイプシーンを撮ったり、今回は火だるまになって死ぬシーンを喜々として撮っている。変態やあ。

かなりクラシック色が強い。といってもコッポラ版みたいにブラム・ストーカーの原典にまで遡ってというより、ハマーフィルムから後で量産されていた血糊やヌードを強調していたドラキュラもののテイスト。出だしから巨乳丸出しにするなど、アルジェントも御歳73才にして、かえってスケベになったみたい。
画面がバカに明るい。夜の森でも煌々とライトが当たっているのかわかる。

ドラキュラを倒すのに銀の弾丸を使ったのは「ドラキュリア」がたぶん最初で、狼男でもないのになぜ銀を嫌うとのかと説明付けにかなり感心した覚えがある。
その説明をすっとばす乱暴さがアルジェントらしい。ただ、全体とすると、さすがに原典がしっかりしているのでストーリーが破綻するところは少ない。

ドラキュラが幽閉されていた鉄格子の中に現れるシーン、カットが変わるとドラキュラの姿が見えたり見えなかったりする処理がちょっとおもしろい。
今回のドラキュラは神出鬼没もいいところで、狼というのは今までもあったけれど、コウモリならぬフクロウとか、蠅とか、しまいには巨大なカマキリに変身するのには笑うしかない。何考えてるんでしょ。

音楽はクラウディオ・シモネッティ、というか「ゴブリン」のリーダーといった方がいいかもしれないが、今回は「サスペリア」みたいなロックではなくセミ・クラシックで、それも昔のドラキュラものみたいな適度に安っぽい音が混ざる。
エンドタイトルだけロック調。
(☆☆★★★)



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ダリオ・アルジェントのドラキュラ@ぴあ映画生活

映画『ダリオ・アルジェントのドラキュラ』 - シネマトゥデイ

8月2日(土)のつぶやき

2014年08月03日 | Weblog

廉価版が出てるのにちょっと感心。余談ですけど、ガブラスと私、誕生日が同じですw @KuranaStarling: コスタ・ガブラスの『ミッシング』は、ソフト化されてましたっけ?


@KuranaStarling ちょっと驚いたのは、ミュージックボックス公開後にエスターハスの父親がハンガリーで検閲と焚書に関わったかどで告発されたというので、アラン・スミシー・フィルムが本当にアラン・スミシー作品になってしまったような現実と創作の逆転現象が続いたわけですな。


命賭けて命落としたのもいるスタントマンが浮かばれんわ @sabasky: 『ベン・ハー』のCGはすごい、と書いている学生がいて、脱力する。


HMV、渋谷・宇田川町にレコード・CD中古専門店-新業態1号店 shibukei.com/headline/10284/ @minkei レコードプレイヤーやレコード針も扱うとか。ほうほう。


ホラー映画やパニック映画の舞台裏をとらえた映画写真39点が面白い!! | コモンポスト commonpost.info/?p=52277 @common_postさんから


【本棚登録】『アイアムアヒーロー 1 (ビッグコミックス)』花沢 健吾 booklog.jp/item/1/4091825…


【本棚登録】『アイアムアヒーロー 2 (ビッグコミックス)』花沢 健吾 booklog.jp/item/1/4091827…


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