監督脚本のウディ・アレンがミア・ファローと結婚していた時に連れ子の少女とデキてしまい、のちに結婚している実生活をほぼなぞっているあたり、ほとんど不気味。
これまでのアレンだったら語り口や撮影・美術・音楽といった意匠の見事さでそういう生々しさを中和していたのだが、年齢のせいなのか何か居直ったような、ラストの処理など「重罪と軽罪」以来というか、あれ以上かもしれないひやっとする感触。
ヴィットリオ・ストラーロの撮影は毎度ながら原色のカクテルの仕方が見事。長いことフィルムを使っていたアレンを説得してデジタルに切り替えたというが、いまどきフィルムにこだわるのはナンセンスとまで言っているらしい。
(☆☆☆★★)
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