prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ラ・ヨローナ 泣く女」

2019年05月20日 | 映画
なんとタイトルになっているラ・ロヨーナとは言ってみればギリシャ悲劇の王女メディアが悪霊になったようなものではないか、と驚いた。

元からこういう存在がメキシコにあるのか、メディアから発想したのか知らないが、虐げられて非業の死を遂げた女が化けて出たというのとは違い、並外れた嫉妬と怒りがありえない方向に噴出した、人間はこうもなるのかと思わせる怖さがある。

これが母子家庭で子供を虐待している疑惑と誤解に結びつけたところが感情面で巻き込むのにすこぶるパワフルで、子供を虐待するのと奪われるのとが同時進行する展開には目が離せない。

ロヨーナが神出鬼没に現れる前半の見世物小屋的なショック演出のメリハリから、後半のメキシコの祈祷師のカソリックのエクソシストとは大幅に違うテイストが面白い。

「ラ・ヨローナ 泣く女」 - 公式ホームページ

「ラ・ヨローナ 泣く女」 - 映画.com


5月19日(日)のつぶやき

2019年05月20日 | Weblog