prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ホワイト・ドッグ」

2019年06月25日 | 映画
黒人だけ襲うように訓練、というより調教された白い犬と設定自体が何重にも寓話的で、犬にとっては黒人白人の文化的な区別などあるわけもないのだが、犬の視覚にとっては色はほとんど感じず白と黒だけの世界に見えているはずで、裏を返すと人を肌が黒いか白いかでしか見られない人間とは侮辱的な意味で犬同然ということになる。

そして一番イノセントな存在である犬が結局犠牲になるわけで、シンプルな設定とストーリーで複雑なニュアンスを出した。

ポール・ウィンフィールドが犬が黒人を憎むように仕込むシミュレーションをするシーンは今だったらそこの意味付けの複雑さを飛ばして動物愛護協会のクレームが来そう。

差別主義者の白人を「助ける」ためにウィンフィールドが犬に銃を向けなくてはいけなくなるクライマックスの苦さ。

White Dog - IMDb

ホワイト・ドッグ - 映画.com



6月24日のつぶやき

2019年06月25日 | Weblog