中国国内外を問わず、失敗を通り越して大災難だったという評価が定着したといっていい文化大革命と毛沢東主義にマジメに相手している、おフランスの若者たちをいささかマンガチックな方法とはいえ見せられると、なんともいえない気分になりますね。罪作りというか、アホらしいというか。
ヨーロッパのアジアに対する一種のエキゾチズムが思想面に出てきたのではないかという気がかなりする。まあ、後知恵でモノ言うなとは自戒しないといけないのですが。
原色を多用した人工的な画作りや、引用だらけ言葉で埋め尽くす方法というのも、好意的に見れば異化効果的で、心酔しているかマジメに応対している人間は描いても、描いているゴダールの方は自問自答を繰り返している体ではある。
若者たちがフランス共産党に対してはすごく批判的。日本の新左翼のことを考えれば、当然。もっとも日本は未だに共産党が昔の名前で出ていますが。
主演のアンヌ・ヴィアゼムスキー はゴダールの前妻アンナ・カリーナと同様なコケティッシュなタイプで、なんというか趣味丸出し。