原作は近松門左衛門の「冥土の飛脚」で、さらにこの元になった事件を片岡千恵蔵扮する近松が目撃して劇化する経過がはさまっている。
有名な封印切りの正念場からあと、すんなり心中できるのではなく男は獄門、女はまた廓に戻されるという苛烈な展開になるのはリアルで、これに劇化された時の人形振りから本物の人形浄瑠璃のイメージがはさまる。様式的な表現を入れた分、逆にリアリズムを追求できた観。
ぶ厚い画面の連続。それだけにプリントが褪色しているのは残念。
封印切りの場面での中村錦之助の泣き笑いのような芝居の見事さ。千秋実の無責任な遊び人ぶりもおかしい。
(☆☆☆★★★)
本ホームページ
有名な封印切りの正念場からあと、すんなり心中できるのではなく男は獄門、女はまた廓に戻されるという苛烈な展開になるのはリアルで、これに劇化された時の人形振りから本物の人形浄瑠璃のイメージがはさまる。様式的な表現を入れた分、逆にリアリズムを追求できた観。
ぶ厚い画面の連続。それだけにプリントが褪色しているのは残念。
封印切りの場面での中村錦之助の泣き笑いのような芝居の見事さ。千秋実の無責任な遊び人ぶりもおかしい。
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