マドンナのナイショ話

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ギリシャ悲劇 「オレステス」

2006年10月14日 | 観劇・ライブ
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ギリシャ悲劇「オレステス」を観てきました。

「世界のNINAGAWA」と称される蜷川幸雄氏の演出で
その蜷川氏が藤原竜也を起用してのギリシャ悲劇。
素晴らしい作品でした。

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オレステスの姉、エレクトラに中嶋朋子。
二人とも体当たりの迫真の演技で
観客を魅了しました。

物語はオレステスが実の母を殺害したところから始まります。
それは母が父(夫)を不倫相手と共謀して殺したから
父の名誉を晴らすためにオレステスは母を殺害します。

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オレステスは心身ともに疲れ果て
そんなオレステスを
姉・エレクトラが献身的に看病します。
やがて二人の姉弟は死刑を宣告されます。
絶望の淵を彷徨いながら、二人の心の葛藤。

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このまま終わらせたくないという想いで
姉弟は無二の親友に助けられ
三人はある名案を思いつく。
「三人揃って生きるか死ぬか。運命共同体だ」
三人は最後の決戦へと向かいます。

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舞台では雨を降らせてのギリシャ悲劇。
蜷川氏は俳優たちに極限の状態で演技してもらおうと
雨を降らせたとのことで、俳優たちはずぶ濡れでした。

それに客席の通路にも俳優や女優たちが降りて来て
セリフを言いました。
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客席が舞台になっているのです。
藤原竜也や中嶋朋子が客席の通路でセリフを言うのです。

ラストシーンは感動です。
泥沼のギリシャ悲劇をどのように終わらせるか
興味をそそるところでした。

Oresutes7

中性的な感じの藤原竜也はすっかり力強い男に変身。
ドラマ「北の国から」の蛍役でデビューした中嶋朋子は
どんな役でもこなせる実力派女優に成長。

時の流れの中で二人の人間の成長をもみる想いでした。



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