ぼくが大好きな映画のひとつである“シベールの日曜日”のスチール。原題は、“日曜日のビル・ダブレイのシベール”(もちろんフランス語だが)だった。
高校時代の友達がどこかから仕入れてきたスチール写真を、同じく高校時代の友達が拡大してくれたもの。40年近く、ずっとぼくの勉強部屋の壁に飾ってある。
いつだったか、NHKの“迷宮美術館”を見ていたら、コローは、このビル・ダブレイの森を好んで描いたといっていた。
ぼくは行ったことはない。
ハーディー・クリューガーが、兵隊時代に子供を殺した記憶がよみがえって、墜落死してしまったあとに、主人公の女の子(シベール)が、警察官から名前を聞かれて、「もう名前なんかない!」といって泣くシーンが印象的である。
20年くらい前までは何度かテレビでも放映されたが、今では、ネットで調べてもDVDすら発売されていないようだ。
でも、この映画は、ぼくの“幻の映画”のままでいい。