曇り、28度、85%
まだ、子供たちに勉強を教えていたときのことです。子供たちの筆箱を覗き込みながら、消しゴムを最後まで使ったことある?とか、ボールペンをインクが出なくなるまで、使ったことある?って尋ねてみました。みんな、使ったことがない、という返事。私だって、小さい時はいつも途中で投げ出して、新しいのをおろしていました。新しい物をおろすと、気分がいいからその時だけは、勉強しました。
小さな物も使い切るようになったのは、やはり主婦になってからです。主人が働いて、持って来てくれたお金です、粗末には出来ません。しかも、大きなお財布ではありません。考えながら使います。20代の初めから、そういう生活を続けてきました。おかげで、少しは使い切るコツがつかめて来ました。コツなんていうものではありません。ただ、辛抱強く使うだけです。
石けんは小さくなると泡がたたなくなります。主人は、そうなるとポイと捨ててしまいます。その小さい石けんと新しい石けんを合体させて使えば、どうにか使い切ることが出来ます。台所は使い切る、最も実験的な所です。調味料から食べ残しまで、いかに使い切るか考えます。作りすぎて残ったもの、美味しくなくて残ったもの、全部、私のお腹に入ります。一番苦心するのは水です。水を無駄なく使い切る、難しいなあ。
もったいない気持ちで使い切ることを実践していますが、ただ辛抱強く使うだけです。でも、使い切った後にはご褒美があります。なんと言っていいか、とっても気持ちがいいのです。食べ残しのない冷蔵庫を開ける、使い切ったマヨネーズのチューブを捨てる、想像しただけでも胸がスカッとします。
写真は口紅です。口紅って、容器の中と外に出ている大きさが同じではないかしら?口紅を使い切るのは根気がいります。使い終わると、スカッとするのと同時にホッとします。
一番難しい水、形で見えませんからね、難しい。使い切るというか使い回すといった方がいいでしょう。まだまだ、主婦を続けます。楽しい仕事です。