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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

巴富花園 香港

2013年07月12日 | 香港

晴れ、27度、82%

 海外赴任者の多い都市ではどこでも同じようですが、ここ香港も日本人が多く住む地域があります。日本人村とまではいわれませんが、私が住むようになってこの25年、日本人が多く住む地域も変わってきました。20年以上前は、九龍サイドでは、ホーマンティン一帯に日本人が多く住んでいました。ホーマンティンは、高級住宅街です。しかも、日系のデパートなどがあるトンローワンへもトンネルバスを使うと、20分もあればつくことが出来ます。その一角にあるマンションが、巴富花園、二棟以上のマンションが建っていると花園と呼ばれます。この巴富花園は、私にとって思い出深いマンションです。

 私が家庭教師の仕事を始めたとき、初めて伺ったお宅がこのマンションにありました。その後、ここだけで5世帯、11人の子供たちを教えました。初めはお兄ちゃんだけお姉ちゃんだけが、長くなると下の子もみるようになるのです。私もまだ、30代でした。元気はよかったし、一番子供たちを叱りつけていた頃でもあります。その子供たちも、お父さんお母さんになりました。

 ホーマンティンは、私がよく行く九龍サイドの花市から歩いて15分くらいのところです。巴富花園以外にもこの辺りでは、8人ほどの子供を教えに行きました。花市にほど近いところにある教会です。 初めて伺う日に、この教会の階段で待ち合わせをした子供がいます。今では、有名なお笑い芸人になってよくテレビに出ています。階段に座っていた 中学生の彼の顔が今でも思い出されます。今日は、車に乗らずに、花市からホーマンティンまで歩いて、バスで家に戻るつもりです。九龍サイドは、香港島と違って道幅がとても広く、以前のカイタック空港が、すぐ近くにあったので建物の高さ制限があり、空が顎をあげずとも見渡せます。と言っても、今では随分高層ビルが建ち並んできました。

 巴富花園に行くのに小道を通ります。 ずっと来ていないのに、自然とこの道にたどりついています。あれ?こんなところに靴の修理のおじさんが、昔からいたっけ?

 実はここに住んでいたご家族に、巴富花園の写真を送る約束をしていました。彼女たちが帰国する前は、白っぽい建物だったはずです。それともこのピンクになってすぐに、帰国したのかな?

 マンションの窓辺から、私が見えなくなるまで見送ってくれた子供の顔も、ここに来ると窓辺に見えるようです。この巴富花園の少し外れにポストがあります。 以前は、赤でした。返還後、緑に塗られました。今でもエリザベス2世のマークは残ったままです。私が次に教えに行く家にこのポストの前を通ることを知っている子供は、私にお手紙を出してくれと頼みました。一度ではありません。宛先は日本のおばあちゃん。

 ここにこうして立っているだけで、つぎつぎに思い出すことばかり。

  少し歩くバス停も以前と変わりのない場所に立っています。パス標識も変わっていません。100番台のバスが、トンネルをこえて香港島に連れて帰ってくれます。このバス停で、30代から40代にかけて私は、夜の9時過ぎに30分に1本のバスを待ちました。バス停に寄りかかり、何を考えていたのでしょう。つい昨日のことのようです。

 

コメント
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