チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ポーランドの紅茶 LOYD

2013年07月29日 | お茶

曇り、24度、93%

 東欧なんていう言い方もう聞かなくなりました。旧ソ連に近い東欧の国々は、私にとって遠くに存在するものでした。ハンガリーのイチゴジャムが、福岡の輸入食料品店に並べられたのは、昭和40年代初めの頃のことです。イギリスのジャムなどは棚に並べられているのに、ハンガリーのジャムは、特売品で積み上げられていました。瓶は分厚いややブルーがかかったもので、蓋にいたっては、コインを使って、カポんと開けるタイプでした。中には、イチゴが丸のまま一杯はいっています。幾つかはちょっとへたまで付いていました。なぜか私には日本のジャムよりずっとおいしかった記憶があります。

 この20年近く、たくさんの国で政変があり、世界情勢も変化しています。ソ連なんてもうありません。それでも、やっぱり遠い東ヨーロッパです。

 ここ香港で、東ヨーロッパのものに出くわすことは本当に稀です。ふらっと入った食糧品屋さんで目についたのが、初めて見る紅茶の銘柄です。LOYD。ポーランドの紅茶です。ナイロンメッシュに入ったアールグレーを買い求めました。

 早速、LOYDを調べてみました。ポーランドでは、人気のある紅茶の銘柄だそうです。ポーランドはロシアの影響を受けて、紅茶をよく飲む民族だそうです。ロシアの紅茶と言えばサモアールで入れる熱い紅茶。ピロシキやボルシチの後に飲んだ、イチゴジャムがたっぷり入った紅茶を思い出します。

  アールグレーとしか書かれていませんが、ブルーのコーンフラワーのペタルが見て取れます。ロシアンアールグレー、レディグレイといわれている紅茶に近いものです。葉っぱはインドネシア産。インドネシアの紅茶の葉は、セイロン同様澄んだきれいな色が特徴です。 香りは、ベルガモットが強くありません。アールグレーの持つ頭の後ろに抜けて行くような爽やかさでなく、口に含むとなんとも懐かしい紅茶の味がします。急に、ハンガリーのイチゴジャムの中のイチゴの粒が頭をよぎりました。なんと表現すればいいのか、強いていえば洗練されていない、けど暖かみのある紅茶です。

 小さなティーバックの向こうに、ポーランドの国が拡がって行きます。私はいつも、食べ物を通していろんな国に近づいて行くようです。

コメント
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