曇り、29度、84%
香港に住み始めて30年近くになります。飛行機に乗れば4時間ほどで日本だというのに、住み始めた当初は、郵便物の失踪が幾度もありました。海外のクーリエも今ほど発達していませんでしたから、郵便で荷物も送ります。荷物だって消えてしまいました。電話代も高かったので、手紙でお礼を出します。そのお礼の手紙が着かないで、失礼をしたこともありました。郵便って、国内ばかりか國際便のことを考えると、国と国との格差や郵便の発達事情が各国違う中、実にうまく機能しているものだと感心します。それに近年、手紙の失踪が殆ど無くなりました。
旅に出ると、息子にその土地土地からはがきを送りました。お土産物屋で売っている写真のはがきのこともありますが、ホテルの備付けのはがきの事だってありました。昨年は孫が生まれました。まだ字も読めませんが、孫にもはがきを出す楽しみが増えました。そこで、ポルトガルから息子の家宛に2枚はがきを出しました。やっと見つけた郵便局、お姉さんが親切に気を遣ってくれます。日本まで1週間だと、ユーラシア大陸の端から端まで、1週間とは早いものだと感心します。その昔、ザビエルはどのくらいの航海をして日本にやって来たのかしらと、頭に地図を描いてみる始末です。
さて、はがきをポストに投函して10日目、既に香港に帰って来ていました。ちょっと気になり始めました、まだ着かないのかな?で、息子に尋ねます。まだだよ。心配しても始まりません、いつか着くはずです。それほど、最近の國際郵便に信頼を置いています。インドから日本に2ヶ月かかって到着した経験もあります。で、すっかり忘れていると、昨晩、息子から偏西風に運ばれて届きました、とメールがきました。やれやれ。
見出し写真の2枚のはがき、投函した時は一緒、息子の家に着いたのも一緒。果たして道中も一緒だったのかしら?3週間、きっとほかの手紙に紛れて別々に居たはずです。はがきたちにどんな旅をして来たのか聞いてみたいと思います。実は、ポルトガルで投函したはがきは5枚、未だ2枚が行方知れずです。何処でウロウロしている事やら。