曇、1度、55%
友人から送られてくる小包は玉手箱のように色々なものが入っています。季節のお菓子やお野菜、ご自分が読んだ本で私にとと思うもの、箱を開けながらテーブルに並べていきます。もちろん、美味しそうなお菓子を見つけるとお口に放り込みながら。
年明けてすぐにいただいた小包に小さな小袋が入っていました。袋には鳥獣戯画の絵が刷られています。 金平糖かな?などと思って開けるとたわしが出てきました。でも、そのたわしちょっと形が普通のたわしと違います。ねじり菓子のような形です。大きさはすっぽりと手に収まるくらい、たわしの毛は柔らかです。
たわしは便利なブラシです。ザルの目につまったゴミをかき出すときやおろしがねを洗う時に重宝します。ところが香港に行って以来とんとご無沙汰していました。香港にも亀の子たわしとよく似たたわしが売られています。亀の子よりももっと目が荒いたわしです。私がたわしと疎遠になったのは、香港の気候です。高温多湿、たわしはあっという間に毛の根元にカビがつきました。匂いもあるように思います。以来ぴったりとたわしはやめました。
いただいたたわしは、京都の「内藤商店」のものです。京都を案内する番組で箒やブラシを売るお店としてよく紹介されています。古くからのお店だそうです。形に惹かれて使い始めてひと月、何気なく使っています。ところが野菜を洗うにしても、調理器具を洗うにしても、大きさと毛の柔らかさでなんとも使いやすいたわしです。形もきっと工夫されて作られていると思います。捻っていますが、水切りよくすぐに乾きます。「内藤商店」が度々紹介されている理由がわかりました。
友人は自分が使っていいなと思ったものを送ってくれたと思います。小包の隅に入った小さなたわし、たわしを贈り物にするなんだか素敵です。京都に行ったら、「内藤商店」のこのたわしをたくさん買って私も友人に送ろうと思っています。