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1万3千年昔から約1万年続いたといわれる縄文時代、人類の黎明期ともいわれ、縄模様の土器が作られまだ日本人の先祖は定住せず狩猟生活をしていた時代です。これは、中学校の歴史の教科書そのままの縄文時代を表した言葉です。その後、定住農耕が始まり青銅文化を持つ弥生時代が始まります。中学高校で習った半世紀前よりは、この縄文時代の認識が変わり始めていると言われています。
今回の上京、主人の誕生祝いもありましたが行きたかった展示会が3つ、その一つが国立博物館の「縄文」でした。国内から集められた土器、土偶を200点ほど見ることができました。生活用具の小型の土器にも装飾が施されています。縄模様ばかりではなく立体の模様がついた大きな土器もたくさん出品されています。今から1万年以上前の日本人の先祖の手仕事です。大きな土器は神具でしょうか。祈りの気持ちを表す土偶も様々な形のものが見られました。足腰のがっしりした女性を象った土偶は、生まれくる次世代への願いです。
同じ時代の他の文明開化のあった土地の土器も一緒に展示されています。メソポタミア、エジプト、中国。比較すると日本の縄文土器の装飾性がずば抜けていることに気付きます。大きさもはるかに日本のものの方が大きい。ただ、国外の土器も日本で保持しているものばかりですからその地の博物館に行くとまた違ったものが見られると思います。
撮影が許可されていた3点の土器です。 高さにして有に70センチはあると思われます。
「男根」を象った長い石棒の展示を小学校の低学年の男の子とお母さんが見ていました。お母さん、「なんだと思う?」男の子、すり鉢を突くようなのような真似をしてみせます。お母さん、「◯ちゃんのおちんちんみたいだね。」それを聞いた男の子がちょっと照れました。いいお母さんだと思いました。夏休みですので子供連れの親子が多く目につきます。お父さん、お母さんは土偶の赤ちゃんが生まれてくるところを象ったものやこの男根を象ったものをきちんと子供達に説明して欲しいと思います。
10時前に入館しましたが、出てきた時には待ち時間1時間半と書かれた札の後ろに長蛇の列でした。
私たち日本人の先祖のおおらかな美の意識を見た思いがする「縄文」の展示でした。