曇、25度、86% 香港
たった3週間で香港が夏になっていました。まだ早い夏です。四季の移ろいの少ない香港は春がない時もあります。毎年書いていた「夏に突入」です。
降り立った空港では重い重い空気が迎えてくれました。まとわりつくような湿った暑い空気です。この空気感に馴染んでいる者にとってはある意味ホッとします。湿ったっ空気は乾燥した空気とは違い緊張感を解いてくれます。五月も末に入ると本格的な夏です。雲の形が変わります。それまではじめついた日が続きます。珍しく晴天に恵まれました。
私が好きなアカシアが枝もたわわに花をつけています。小さな球状の花は日本で見られるアカシアと変わりありませんが、その香りは静かな香りのベールとなって一帯に降り注ぎます。この香りの中を夜明け前に走っていたことを思い出します。 薄い黄色の「魚魚の木」の花も満開です。この花が咲くと日本の新学期が始まります。仕事柄この花を見ると、これから1年の新たに教える子のことを思った20数年が蘇ります。
大きなビル工事が至る所で見られます。空港周辺も含めて埋め立ても進んでいます。中国へ伸びる道路工事も順調で幾重にも入り組んだハイウェイが海の上に見られます。
でも、変わんないのよね。 街を歩く人はちっとも変わりません。声高な話し声、元気に食べるその姿、これが長寿世界一の元気な香港の源です。そしてそんな高齢者のためにでしょうか、バス停に小さな椅子が作られていました。 厚かましく私も座ってみました。
この3週間、やや疲れ切っていた心身です。香港の空気がそっと労ってくれた昨日でした。