曇、18度、76%
我が家の庭にはもともとある「蔦」が6、7種類あります。名前がわかるのは「むかご」「西洋蔦」「ヘクソカズラ」であとは名前不詳です。帰国当時、家の石垣などに木質化した「蔦」が這っていて閉口しました。植木屋さんが三日ががりで抜き取りましたが、いまだに時々芽生えます。蔦は非常に質の強い植物です。「むかご」と美しく紅葉する「西洋蔦」以外は見つけ次第に抜きます。ところが「西洋蔦」も落葉の数が多く手に余ったので昨年から私が根切りをします。つまり「蔦」との戦いです。
戦っていますから見つけ次第、手が出て根元を探り抜き、ニヤッとするわけです。雨の後はいけません。あちらこちらで抜き取ります。放っておくと手強くなります。毎日生えそうな地面を見つめています。地道な戦いです。
雨上がりの昨日、マーガレットの群れて咲く中に数本、名無しの「蔦」を発見、「つる先」を空中に伸ばし次に向かう先を探しています。その「つる先」の綺麗なことに驚きます。柔軟な若い緑です。根元から抜いた1本をまじまじと見ると「つる先」はまるで恥じらいを帯びているかに見えます。
水に放ち、裏庭で摘み集めた「薔薇の実」と合わせて活けてみました。最初はだらりと伸びていた「つる先」は水を吸い上げ巻き始めます。たった1本の「蔦」の生命力と姿の良さにひとしばらく時間を過ごしました。