雨、18度、90%
気候が良くなりました。歩くのに気持ちの良い季節です。ちょっと遠い買い物も歩いて行くことが増えました。よそのお家のお庭を眺めるのも楽しみです。町によって変わる風の匂いもこの季節ははっきり感じます。
数日前、雨が上がったのでそんな散歩に出かけました。私みたいな人が多いのか道を歩く人の多いこと、これでは感染者数が減らないなあと思います。向こうから花を片手に歩いて来る女性がいました。同年輩のように思います。すれ違いざまに花を見ると「ポリジ」でした。裸のままの「ポリジ」を数本握っていました。「ポリジ」は切るとすぐにしんなりします。切り花で花屋さんで扱う花ではありません。「どうしたのかな?」「ポリジ」のことは忘れてしばらく歩いていると、道脇の階段に花が置かれているのが目の隅に入りました。「?」一度は行き過ぎて、再び戻りました。
「お花!!お好きな方は、ご自由に、お持ちください。」と書かれた小さな黒板、かわいいバケツにはお花が2種類、名札もつけていました。この階段は個人の家につながっているのか、普通の道なの知りません。階段の上を見上げて、どんな方がこの花を置いたのか想像します。
庭に思ったより多く花が咲くと時には邪魔臭くなることもあります。バサバサと切って家に飾ってもまだ余る、そんな時、こんな素敵なことを思い付かれたのかもしれません。花が置かれている様子といい、黒板の字といい、ほのぼのとしています。
この花を喜んで持ち帰っていた女性も私と同年輩、もしかしたら花を置いた方も同年輩ではと想像します。帰りはいつも違う道を歩きます。すっかり忘れていた「お花!!」、家に帰り着きスマホの写真の中に見つけた時は、再び顔がほころびました。「お花が全部もらわれて行ったかな?」