晴、16度、92%
私が香港に渡った時はまだイギリスの統治下でした。もちろん土地そのものは中国、そこにイギリス人が住み着いて香港はまさに西洋と東洋が混沌と融合していました。中国の骨董があると思えばイギリスのアンティークを扱う店も並んでありました。
紅茶が好きですから、「ティーサービス」と呼ばれる茶器のセットはいくつか持っています。ティーカップとソーサーにティーポット。絵柄も選ぶ時の要素ですが、ティーポットの形が様々で興味惹かれました。イギリスの大時代的なデコラティブなハンドルを持つティーポット、キャベツのような彫りのあるティーポット。流石にイタリアのものは現代的な無駄のない形をしています。茶っ葉が開くのが見えるガラス製、冬での冷めにくいシルバー、素材も様々です。
ずっと使っていない「シジュウカラ」のティーポットを出して来ました。目につくところに仕舞っているのですが、以前に比べて手が出なくなっています。まん丸な形はお茶の葉を蒸らすのに程よい形です。前脚部分が蓋ですがここが狭いのがこのティーポットの難点です。中に茶漉しが付いておらず、茶っぱがどっと茶漉しに出てきます。イギリスのセラミック会社の製品で有名な陶器会社のものではありません。 久しぶりにお茶を入れてみて、思い出しました。熱湯を注ぐ紅茶です。ハンドルが熱くなる欠点がありました。それによく見るとこの「シジュウカラ」意地悪そうな目付きです。
いくつか鳥が並んでいる中から選びました。こんなものが普通に売られているのがイギリス統治下の所以です。珍しさから手放せないでいます。自分の持ち物を何処でどんなふうに買ったかよく覚えています。使わないものをたまに出してきて、そんな昔を思い出すのもいいかな。