晴、26度、94%
香港には甘いお汁粉などを食べさせてくれる小さな店がカフェブームが起こる前はたくさんありました。砂糖水で作ったスープ「糖水」と呼びます。パパイヤと白木耳を煮た甘いスープ、昆布と卵の白身の甘いスープ、湯葉の甘いスープ、緑豆や小豆の汁粉などがご飯茶碗くらいの大きさの器に入って蓮華が添えられて出てきます。夏は冷たい「糖水」冬は暖かな「糖水」、女の人ばかりか男性だって好きな「糖水」です。日本でも店のある「糖朝」のような洒落た店ではなく屋台に毛が生えたような店が多かったものでした。
私は一年中冷蔵庫に「小豆の粒あん」を作り置きしています。ちょっとした口慰めです。甘味の少ない粒あんをちょこちょこ食べます。和菓子を作るときには甘さを足してまた火を入れて使います。数日前この「粒あん」を作っていました。「あん」を作ったことがある方はお分かりいただけると思いますが、一度柔らかく炊いた豆に砂糖を加えて水分を飛ばし、練って作ります。この作業、かなり長時間ガスの前に立つことになります。この連日の暑さです。砂糖を加えて半分ほど潰したとき、あまり暑いので火を止めて一旦休止。しばらくして練り始めようと蓋をとりました。お汁粉になっているそのスープを一口飲みました。途端、香港の「糖水」を思い出しました。「そうだ、冷やしてこのままで食べよう。」と粗熱をとって冷蔵庫に入れました。
香港の冷たい小豆汁粉には「蓮の実」が入っている店もあります。「蓮の実」で作ったあんこを使った「月餅」は高価です。日本では「蓮の実のあんこ」はありません。白いまん丸い「蓮の実」が一つポツンと小豆のしるこに彩りと味のアクセントを添えてくれます。
みかんの皮の「陳皮」も入らず、「蓮の実」も入っていない我が家の冷たい汁粉を食べながら久々に香港のことを思い出していました。
小豆大好きな私には堪りません。
ずいぶん昔香港へ行った時、糖朝でマンゴープリンを食べてから大好きになり、博多駅阪急に糖朝が入店して早速食べに行きましたよ。