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「メアリーアニング」という化石の発掘学者がイギリスに1800年代初めに実存していました。彼女のことを知ったのは、10年以上前に読んだ「REMARKABLE CREATURES」という本でした。 イギリス南東部の海辺の町に住む貧しい家に生まれ、海辺で集めた貝や小さな化石を土産物にして生計にしていました。十六歳の時、大きな恐竜の化石を発見、以来化石発掘とその研究に没頭します。ところが1800年代のイギリスでは、教育もあまり受けていない女性の社会進出、学会進出は認められていませんでした。彼女が発掘した化石は「大英博物館」に収められてもその発掘者の名前は伏せられ、貴族からの贈呈品とされていたそうです。そんな「メアリーアニング」の後半生を映画化したのが今公開中の「アンモナイトの目覚め」です。
生まれ育った海辺の町で相変わらず貧しく化石や貝集めをする「メアリー」が裕福な女性と「同性愛」に落ちるというフィクッションでした。「メアリー」を演ずるのはケントウィンスレットです。この映画は「メアリー」の家族から「同性愛」をめぐって名誉毀損を訴えられているそうです。
ケイトウィンスレットが評判通り熱い演技をしています。現代の時勢柄、「同性愛」に目を向けた脚本だったのでしょう。その意図はわかります。「同性愛」は今に始まったことではありません。化石学者の「メアリー」に当てはめる必要があったのか?化石学者「メアリーアニング」でなくても良かったのでは、と心にくすぶりました。
映画として見ればいいのだと結論しました。同性愛の相手を演じる「シアーシャローナン」は好きな女優の一人です。「メアリー」が実際に生活したライムレジスという町での撮影、本を読みながら想像していたイギリスの海辺の小さな町、当時の服装や家の造りには興味を覚えました。
「メアリー」の採掘した恐竜、アンモナイトの化石は今も「大英博物館」に展示されているそうです。
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