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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

山羊のチーズ

2016年05月11日 | チーズ

曇り、23度、81%

 香港のこの10年間、生活の物価が随分と上がりました。以前から卵、お豆腐、牛乳は日本の方が安かったのですが、牛肉から酒類にいたるまで物に依っては2倍に上がっています。最たる物はチーズ、狂牛病などがあり出荷制限が続いたことも一因です。このチーズももちろん世界中から集まって来ます。

 牛の乳から作られたチーズが一般的ですが、牛以外の動物のチーズを初めて食べたのは山羊でした。しかもまだ高校の時分だと思います。パッと見ると大きなキャラメルのような硬いチーズでした。噛むとほんのりとした甘みが口に拡がります。牛のチーズに比べるとさっぱりと感じました。

 山羊のチーズで有名なのは黒い灰や白い灰をまぶしてあるピラミッドと呼ばれる物、栗の葉に包んである小さな丸い物などがあります。山羊の乳は臭いと言われますが、食べた草に依って乳の臭いも変わって来ると聞きます。タイムやローズマリーを食べた山羊の乳はハーブがそこはかとなく香るそうです。

 珍しく熟成されていないフレッシュな山羊のチーズが売られていました。輸送技術、冷蔵技術の進歩のおかげで世界中何処にいてもこうした物が手に入ります。このフレッシュシェーブル[シェーブルは山羊の乳の総称です。]は臭みもありません。 クリームチーズをよりあっさりとした感じです。お家で焼いた  全粒粉入りのパンを合わせてみました。さっぱりしたこのチーズには、ナッツの香りが合いそうです。次回はクルミ入りのパンを用意しましょう。

 山羊の乳は一番人間の乳に似ていると言われます。カゼインが少ないのだそうです。山羊の乳自体はまだ飲んだことがありませんが、「アルプスの少女ハイジ」の一シーンを良く思い出します。

 

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空から降って来た機関車トーマス。

2016年05月10日 | 日々のこと

小雨、27度、82% 雷注意報

 モモさんがまだお腹の調子が悪かったこどもの日の5日のことです。4時に獣医さんに診てもらい、行きも帰りも歩きましたから、夕方のお散歩はしないかなと思います。「お散歩行く?」行く気満々です。6時過ぎに家を出ました。散歩コースはモモさんが決めます。流石にその日は獣医さんのある道は避けています。あらら,一番遠回りのコースです。一旦下って、緩やかですが何にもない坂道を長々と歩きます。最近のモモさんのお気に入りのコースです。

 この坂道上りは右手が古い昔からのマンション、その向こうに夕日が沈むのが見えます。左手は高さ4、5階のビルぐらいの石垣の上に40階はあるかと思うマンションが3本建っています。この道をチンタラチンタラとマーキングをしながら上ります。高層マンションの下まで上ったところで私の背中側に何かが落ちて来ました。道路に派手な音を立てて落ちました。振り返ってみると、電車のおもちゃです。2、3歩前に歩み出した途端、またしても上からものが落ちて来て私の後ろに落ちました。間違いなく私とモモを狙って投げて来ています。この道、他に誰も通っていません。小走りに行き過ぎて、マンションを見上げます。窓は随分開いていますが、何処の窓から投げられたものか分かりません。まあ、モモにも私にも怪我がないのが幸いです。

 2つ目に落ちて来た電車のおもちゃ、見覚えのある「機関車トーマス」でした。おそらく最初に落ちて来たおもちゃもトーマスの仲間に違いありません。坂を上りながら振り返ってみると、道の真ん中に赤と青のおもちゃが転がっています。車が通れば潰されます。なんだか哀れになって、急いで戻って二つのおもちゃを拾い上げました。

 家に戻ってテーブルに並べてみます。あんなに高い所から落ちて来たのに無傷です。赤い方の名前が思い出せません。調べるとジェームスでした。

 「機関車トーマス」息子が幼稚園に入る頃の彼のベストセラーです。B5の横長の本でシリーズで何冊もありました。このシリーズは買わずに図書館で借りました。お風呂に入る時も出かける時も寝る時も「機関車トーマス」の本を離しません。絵を見るだけでもお話が分かります。もちろん眠たいのを我慢して繰り返し繰り返しこの本を読み聞かせたのは私です。小学の中学年で香港やって来ました。当時はサテライトテレビなどありません。広東語のチャンネルと英語のチャンネルだけです。流石イギリス領だけあって、夕方の子供の時間には「機関車トーマス」の番組が毎日流れます。ちなみに広東語のチャンネルでは、「アラレちゃん」「ドラえもん」「プリンセスプリンプリン」が吹き替えで流れていました。

 機関車トーマス、機関車ジェームス。誰がどうして外に投げようと思ったのか、懐かしさも手伝って我が家に仲間入りしました。

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ランニングブラ

2016年05月09日 | 走ること

曇り、27度、88%

 体調、天候の許す限り20年同じ道を走っています。この間、スポーツウェアの進歩は目覚ましいものがありました。20年前の私のウェアは、コットンのランニング、化繊の重たいジョギングパンツ(香港は暑いので年中短パンです。)コットンの底の厚いソックス、シューズは今より数10グラムも重かった底厚。これはいたって普通のウェアでした。コットンは汗を吸いますが、ランニングなどスコールに当たれば身体にへばりついてしまいます。

 ドライ&フィットなどと呼ばれる吸湿性が高く、付かず離れずの着心地の良い繊維が開発されたのはいつ頃だったでしょうか。化繊は汗を吸わない、風が抜けないので暑いとのそれまでの思い込みは一掃されます。ところがこの私そうした新しい物にすぐに飛びつきませんでした。コットンが一番よと思い込んでいます。ランニングをこのドライ&フィットに替えたのはここ10年程のことです。言うまでもありませんが、何故早くこの素材に替えなかったのかと悔やみます。続いてパンツもドライ&フィットに。ソックスは底厚手はありませんが、甲と土踏まずの部分がサポートされたドライ&フィットのソックスは、シューズの底がしっかりとしていれば充分に足を守ってくれます。

 さて、主婦でもある私、毎日自分のこれらのウェアを洗います。着て気持ちがいいばかりか、洗濯後早く乾くのは非常に助かります。コットンの底厚のソックスなど多湿の香港では乾きが悪いものでした。

 先月、読売新聞でランニング初心者へのウェアや靴選びのポイントを読みました。もちろん一番大事なのはシューズです。シューズも底厚のものから薄いものまで多種多様ですが、まずは自分の足に一番馴染むものを。足の形からずっとリーボックですが今は底の薄いシューズを履いています。自分が大地をしっかりと掴んで走っていると実感の湧く靴です。新聞では、女性ランナーに取って大事なウェアはブラジャーだと書かれていました。私は20年、普段のワイヤーの入ったものを使っています。新聞の記事を読んだ後お店に行ってみると、確かにスポーツブラもしくはランニングブラのコーナーには色とりどりのしかも機能も違ったブラが並んでいます。昼間は30度を超すようになった香港、女性ランナーはこのランニングブラだけで走っている人も多く見かけます。なんだか窮屈そうなブラです。買わずに戻って来ました。

 1週間前、走っているといつものブラが汗で胸の周りを動きます。帰って来てみると、赤く摺れています。そこで、件のランニングブラに替える決心をしました。お店に行って、もちろん一番小さなサイズを試着します。まあサイズはいいようですが脱ぎ着は大変です。かなりハードに締め付けます。

 さて、これを着て走ってみてこれまたびっくりします。脱ぎ着ではハードですが、一旦着てしまうと締め付けられている感覚はありません。そして何より腕の動きが楽です。それは背中の肩甲骨がしっかりと支えられてるからだと思います。ここでもまた、早く替えるべきだったと悔やみます。私はこの上にランニングを着て走りますが、暑苦しくはありません。遅ればせながら、進化した素材、進化したウェアを着ての朝の走りです。

 ところがまだ未体験のものが、そうです、あのスパッツ型の長いパンツです。足の筋肉に合わせてテーピング効果が得られるように機能されているパンツです。足の疲労感が違うと言われています。でも、この暑さです。通気性があるとはいえ蒸し上がりそうです。この冬は、いち早く挑戦してみるつもりにしています。

 

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モモさん お腹を壊しました。

2016年05月08日 | もも

曇り、27度、87%

 先週の火曜日、モモさんお腹がゆるくなりました。お腹がゆるくなったぐらいでは病気ではありません。いつものようにお散歩にも出かけます。いつものようにご飯も食べます。水曜日の朝もお腹はゆるいのですが、いたって普通。昼間もよく寝ていました。ところが水曜日の夜は、夜中に2度もトイレに起きます。私も一緒に起きてトイレのお付き合い。後始末、モモさんのお尻も拭きます。モモさんだって生きてますからお腹ぐらい壊すだろうと思います。主人は見るに見兼ねたのか、病院へ連れて行きなさいと言って会社に出ました。獣医さんが歩いて5分ぐらいのところにありますから、何かあれば飛んで行けるぐらいの気持ちが私にはあります。反って良くないなあと思いながら予約の電話を入れました。

 獣医さんのところは夕方のお散歩コースのひとつです。ドアを入ると、「モモ」と看護士さんたちが声をかけてくれます。もう12年のお付き合いです。いつものように体重を量って、あら500グラム痩せています。先生が名前を呼んでくれるのを待っています。モモさんが真剣に見ている先は、診察室。「モモ」と名前が呼ばれると、診察室ではなく右手の出口に突進するモモさんです。絶対に声は出しませんが、その機敏さ、その力強さ、大嫌いな診察室です。オーストラリア人の先生、冗談で「刺身食べた?鮨食べた?」と聞かれます。モモさんの便を写真に収めて見せました。これまた冗談で、動画はないのかとおっしゃいます。重症ではありません。ビタミンのお注射一本。お薬3種類。 5日間様子をみてまだ続くようなら検便です。そしてもう一つ、丸2日間、この缶詰のフードだけをあげてくださいと言われます。 アヒルの肉とご飯です。よくアレルギーの犬たちはアヒルの肉がいいと勧められます。モモさん北京ダックの残りはよく食べますが、缶詰は初めて。どうもお気に召したようで、ガツガツ食べます。いえ、パグですから何でもよく食べます。

 問題のお腹、先生に診て頂いたのは、木曜日の夕方、以来一度もゆるい便はありません。先生にお薬は5日間のませるように言われましたが、2日で止めました。アヒルの缶詰も食べ上げましたので昨晩から普通のご飯に戻りました。今朝も快調です。

 怠慢な私のようですが、内心は心配できっと私も体重が減っていたに違いありません。この2日で、モモさんも私も体重が元に戻りました。ご心配かけました。

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ルーシーリーのチョコレートケーキ

2016年05月07日 | 日々のこと

曇り、27度、87%

 1週間程前に、主人が日本で刊行されたイギリスの女性陶芸家ルーシーリーの写真集をお土産に持って帰って来てくれました。1989年に初めてルーシーの陶器が日本で公開された時のものです。 2010年には、新国立美術館で大大的な展示がありました。この展示は確か一年近くかけて益子、萩の美術館にも巡回したものです。私は、新国立美術館でこの催しを観ました。この年は沢山の本や雑誌がルーシーのことを取り上げていました。主人のお土産の写真集を見ていて手元に残している「芸術新潮」の2010年6月号を久しぶりにひも解きます。特集「ルーシーリーに会いたい」です。

 陶器の写真も1989年当時よりは数多く掲載されています。この新潮を読み進めて行くうちに、それまで陶器にばかり目が行っていた私は、次第にルーシーという人物に魅かれて行きました。作品は人となりですが、この色、この形を生み出したルーシーとは果たしてどんな人だったのだろうと思います。

 ユダヤ系でウイーンに生まれ育ち、イギリスに逃れて来たルーシーは既にウィーン時代から高い評価を受けていたそうです。ウィーンを離れる前には結婚をし、イギリスに落ち着いてすぐに離婚しています。そんな彼女の背景をいままで気にも留めませんでした。この「芸術新潮」の中には他の雑誌の切り抜きも幾つか入っていました。その中のひとつがルーシーが作っていたというチョコレートケーキのレシピです。ウィーンで生まれ育ったルーシーは紅茶にビスケット、スコーンの国イギリスに移り住んだ後も、お茶にはチョコレートケーキとコーヒーだったそうです。友人知人ばかりか仕事で訪ねて来る人にもそのチョコレートケーキは振る舞われたとか。

 食べ物はその人その人を反映します。習慣もあるでしょうが、食べ物の好みもまた人を表してくれます。ルーシーを思い偲ぶ気持ちでそのチョコレートケーキを焼いてみました。私がチョコレートケーキを焼くのは12年ぶりのことです。はい、モモさんが我が家に来て以来チョコレートケーキは我が家から消えてしまいました。

 簡単なザッハトルテを思わせるチョコレートケーキが焼き上がりました。友人達とこのケーキを囲むルーシーの写真も「芸術新潮」に掲載されています。私もコーヒーと一緒に、 しっとりと濃厚なチョコレートケーキです。これを受け止めるのはやはりコーヒーでなくてはなりません。ルーシーが好きなのはこの味なのです。チョコレートとコーヒーが一体となって胸の中を流れるのを感じながらルーシーに思いを馳せます。

  新国立美術館でルーシー展を観た時の目録には、いつものように鉛筆で私のメモ書きが残っています。それを一つ一つ拾っているうちに、「釉薬ノート」に目が留ります。ルーシが釉薬の研究のために作ったノートです。目の前にその釉薬ノートの細かいルーシーの字が拡がりました。その時、もう少しこの人のことを知りたいと思います。

 今年はルーシー没後20年。アメリカのAmazonにルーシーの自伝のような本を頼みました。その本は、今香港に向けて飛んで来ている最中です。ルーシが好きだったケーキを食べながら、本の到着を待っています。

 

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モネ 「The Spirit of Place」香港文化博物館

2016年05月06日 | 日々のこと

曇り、27度、86%

 30年近くの香港生活、大きな西洋の美術展があったのはこのモネ展を含めて4回目だと思います。長蛇の列が出来た印象派の展覧会、モジリアニ、ピカソ、そしてモネ。音楽、舞踊、演劇の公演は以前から盛んですが、美術展に関しては至って後進国です。

 場所は、前回ピカソ展があった同じシャーティンの香港文化博物館、確か4年前だったと記憶しています。久しぶりに島を出て本土に渡りました。地下鉄、電車を乗り継いで行きます。この数年の間に、香港の電車網はグングン延びています。駅も乗り換えに便利なように改築され、我が家を出て1時間以内で目的地に着きました。

 4年前はまだ真新しく所々工事をしていた駅舎も立派に完成。一歩駅を出ると、何処かのホテルかと思うような立派な門構えのマンションが出来ています。シャーティンは、競馬場や端午節のドラゴンボートで有名な街です。人工の川があり山に囲まれ、香港島には望めない大きな空が拡がっています。 左手の薄茶色の建物が香港文化博物館です。息子がいた頃は毎週日曜日、野球のために通った街です。

 今回のモネ展、出展作品数は17点。毎年5月にある「フレンチメイ 法國五月」という行事の一環として行われています。作品中14点は、フランスの美術館より貸し出されたものですが、3点は地元香港の個人蔵のものです。

 入館料が日本に比べると非常に安い、$20(300円程)です。毎週水曜日は半額。その上作品の写真撮影も可能です。

 THE SPIRIT OF PLACE「他郷情韻」と名前が謳っているように、ロンドン、ナポリ、モネが長く住んだジェヴェルニー、パリ郊外の景色を集めた作品です。1点のみ撮影禁止でした。15点、人ごみの中で映したものをのせます。

    

     この作品はオルセー美術館からの貸し出しです。 同じ風景を時間、あるいは年月を経て書き続けたモネですから、よく似た絵を何処かしこで目にしています。ところがこちら、 ナポリのゴンドラですが、間近で観ると非常に大胆な筆遣いです。ところがこうしてレンズを通すと、不思議なことにやはりモネの絵です。 

  大きなサイズの藤の花。香港には藤がありません。ちょうど日本は藤の季節ですね。

  以下3点が香港の個人蔵のもの、有名な睡蓮もこんな作品があったのかと驚きます。   

 展示も光の当て具合や余興も随分と進歩しています。展示場内にはジェヴェルニーのモネの家を模して作られた眼鏡橋と睡蓮の池、その周りにはモネが絵を描いている姿が映像で写し出されていました。音声解説機も貸し出されています。写真が撮れますので、図録、目録はありません。

  館内の入り口です。上を見上げると、3階では「ブルースリーの特別コレクション」がかかっています。思わず香港らしさに一人で笑いました。7月11日まで、火曜日は休館です。夏休みが始まる前にもう一度この川のある街を尋ねるつもりです。

 

 

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30年ぶりに武者人形を飾りました。

2016年05月05日 | 日々のこと

曇り、26度、88%

 先月、日本の家から香港に戻る前に、30年ぶりに武者人形を飾りました。今年38歳になる息子の武者人形です。家の改築中荷物を預けていたところで、家具から本までカビが付きました。30年ぶりに箱を開けた武者人形、案の定カビの匂いがします。武者人形は木箱に入った上に紙の箱に入っていましたからまだ大丈夫でしたが、太刀、弓矢、屏風にいたっては紙箱のみだったので、カビがシミにまでなっています。2日間風干しましたが、思い切り捨てる事にしました。

 床の間にさて飾ろうと、人形を出して来ます。ところがどうやって飾っていたのかチンプンカンプン。数回飾っただけで、日本に置いて香港に来てしまいましたから当然です。まあ、どうにかこんなふうだったかなと飾ってみました。ゆうに1メーターはある飾り物です。初節句の時に大きな荷物が主人の実家から届いた時はびっくりでした。日本にいる間は毎年飾りました。私は、兜だけか鯉のぼりの方がよかったのですが、義父義母の孫を思う気持ちです。

 昨今は、マンション住まいの人が増えたのでこんな大きな人形は滅多に見られないとたまたま家を訪ねて来た方から聞きました。飾るのはほんの数日、仕舞っておく場所がないからでしょう。人形だけになって、少し物寂しく見えます。行事にまつわることは続けて行きたいと思います。

 さて、香港の家は毎年ほんとに小さな博多人形の焼き元が作った兜を飾ります。 兜は3センチほど。こちらは30年毎年我が家を飾って来ました。そして今年は、小さな鯉のぼりを買い足しました。 和紙で出来た鯉のぼりです。鯉のぼりが5月の空のもと泳ぐ様は胸がすく思いがします。

 日本の家に武者人形を飾ったのは4月の初め、それから1週間後、熊本の地震がありました。福岡も最高震度5まで揺れたそうです。住む人のいない家で、この武者人形、30年ぶりに飾られたのはいいものの、ゴロリンと倒れているのではないかと心配しています。

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桜色のスカート

2016年05月04日 | 日々のこと

曇り、22度、93%

 今年もほぼ毎日京都から桜便りを頂きました。数日前は北海道にも桜はほころび始めたとか、南北に長い日本の桜の季節はひと月以上も続きます。その間に、手作りの桜のジャムや桜の香りの桜のすし酢なども頂きました。30年近く海外にいて、こんなに桜を身近に感じたのは今年が初めてです。

 そんな桜の気配に押されて桜色のスカートを作ってもらいました。毎年この時期に同じスタイルのスカートを作ってもらうようになって10年は経ちます。同じスタイル、20年前に買ったMIUMIUの巻きスカートです。紺色と焦げ茶を買いました。好きですからよく着ました。香港の夏の日差しで色が褪せても着ていました。そこで、そのスカートを元にして同じ生地は見つからないので、いろんな生地でスカートを縫ってもらっています。小さな小花模様のこともありました。IKEAのファブリックで作ったこともありました。いつもの生地屋さんに行き、今年はどんな生地にしようかと悩みます。

 桜の花の色が頭の中に流れていたからでしょう、節のあるデュピオニシルクの薄いピンクが目に留ります。30色もあるデュピオニシルクの中でもそのピンクにどうしても目が行ってしまいます。ピンクの服を持ちませんが、スカートなら顔の近くにくるのではないからと思い切ってスカートの仕立ててみました。張りのあるデュピオニシルクです。もちろんシルクらしい艶も持っています。家に戻り気恥ずかしく着てみます。夜のお出かけの時なら着る事が出来そうです。上には張りのある黒のノースリーブのブラウスでも合わせましょうか。

 あと一つ、チェックのスカートを作ってもらいました。 今年は2枚とも明るい色目です。実はグリーンのチェックの生地に決めていたのですが。この巻きスカートはフリルの部分も含めるとかなりの生地を必要とします。グリーンの生地は残り僅かで断念してこのオレンジの生地にしました。これはタイシルク。薄手ですが腰のあるタイシルクです。

 夏の暑い日でもこのスタイルのスカートなら足さばきが楽です。しっかりと足を包むサンダルとこのスカートの組み合わせ、今年も続きます。

 

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ラナンキュラス

2016年05月03日 | 

曇り、26度、91%

 5月に入ると日本からはお花畑の便りが届きます。生憎、この香港はお花畑のような物がありません。お花やさんの店先には季節感のない栽培された世界中の花が集まっています。その中でも、ラナンキュラスは数年前までは冬の終わりから初夏にかけてしか入荷されませんでした。巨大花市場のアムステルダムの温室栽培の花達です。

 ラナンキュラスが本当に花をつける季節を知りませんが、私にとっては春を告げる花です。色も様々。白、赤、ピンク、黄色、オレンジ、紫。どの花色も好きです。花びらの薄さが、まるでシルクのようで薄く薄く透けています。花びらが波打つようなフリルの花、フラットな花があり、フリルの方は華やかですし、フラットな方は慎ましやかです。

 ラナンキュラスのまだ堅い緑の莟の頃、そしてその莟がほころび始めるとほころび目から花の色が顔をのぞかせます。 ゆっくりと花が膨らみます。一晩で開いてしまった時はなんだかがっかりします。開き始めは、色がギュッと固まったように濃く感じますが、開き始めると拡がりとともに色も薄く散って行くようです。 まだ芯の方の花びらには色が濃く残っています。段々に見えて来るめしべやおしべ、花の持つバランスを全て見せてくれます。

 どんな小さな花でもきれいだと思います。もちろんゴージャスな薔薇の花も素敵です。私がラナンキュラスに感じるのは、品の良さでしょうか。

 この球根の花、茎が中折れしてしまうのが唯一姿を損ねるように思います。

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よもぎ餅

2016年05月02日 | 菓子

曇り、22度、96%

 新芽の芽吹き始めるこの季節、その草いきれに食欲が目覚めます。ほろ苦い土筆であったり、蕗の薹のえぐみであったり、桜餅の爽やかな香り、土を感じるようなよもぎの香り。脂の乗った肉や魚よりも春の訪れには軽やかな草木の贈り物が、身体を調えてくれるように思います。

 パグを飼ってる方が、加齢で抵抗力が弱くなった飼い犬のためによもぎを干してよもぎ風呂を使わせていると書いてらっしゃいます。よもぎには精神的にも身体的にも様々な医療的な作用があるようです。お灸のもぐさだってよもぎです。漢方にもよもぎが使われているというのに、この香港でよもぎにはなかなかお目にかかれません。私にとってのよもぎは、よもぎ餅のよもぎ、食べるためのよもぎです。

 日本の青森の産と書かれた干したよもぎを使ってよもぎ餅を作りました。上新粉を蒸して、手を真っ赤にして熱いうちに捏ね上げます。それに粒あんを包んだ簡単なよもぎ餅です。クワイ型に作ってみました。蒸し上げた粉によもぎを混ぜるのですが、期待していたよもぎの香りの半分ほどしか香りません。熱いうちにパクリと包ばりましたが、口の中でも微かにヨモギが香る程度です。

 息子が小さい頃は多摩川の土手でヨモギを摘みました。息子とテツという犬は土手で勝手に遊んでいます。一杯摘んだヨモギはその日のうちに湯がいて、冷凍庫に入れて保存します。あのよもぎ餅の香りが懐かしい。そして、私の爪先は緑どころか黒く染まっていました。いつかまた、あの香り豊かなよもぎ餅を作ります。

 待ちくたびれたモモさんです。 

 

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