曇り、26度、88%
先月、日本の家から香港に戻る前に、30年ぶりに武者人形を飾りました。今年38歳になる息子の武者人形です。家の改築中荷物を預けていたところで、家具から本までカビが付きました。30年ぶりに箱を開けた武者人形、案の定カビの匂いがします。武者人形は木箱に入った上に紙の箱に入っていましたからまだ大丈夫でしたが、太刀、弓矢、屏風にいたっては紙箱のみだったので、カビがシミにまでなっています。2日間風干しましたが、思い切り捨てる事にしました。
床の間にさて飾ろうと、人形を出して来ます。ところがどうやって飾っていたのかチンプンカンプン。数回飾っただけで、日本に置いて香港に来てしまいましたから当然です。まあ、どうにかこんなふうだったかなと飾ってみました。ゆうに1メーターはある飾り物です。初節句の時に大きな荷物が主人の実家から届いた時はびっくりでした。日本にいる間は毎年飾りました。私は、兜だけか鯉のぼりの方がよかったのですが、義父義母の孫を思う気持ちです。
昨今は、マンション住まいの人が増えたのでこんな大きな人形は滅多に見られないとたまたま家を訪ねて来た方から聞きました。飾るのはほんの数日、仕舞っておく場所がないからでしょう。人形だけになって、少し物寂しく見えます。行事にまつわることは続けて行きたいと思います。
さて、香港の家は毎年ほんとに小さな博多人形の焼き元が作った兜を飾ります。 兜は3センチほど。こちらは30年毎年我が家を飾って来ました。そして今年は、小さな鯉のぼりを買い足しました。
和紙で出来た鯉のぼりです。鯉のぼりが5月の空のもと泳ぐ様は胸がすく思いがします。
日本の家に武者人形を飾ったのは4月の初め、それから1週間後、熊本の地震がありました。福岡も最高震度5まで揺れたそうです。住む人のいない家で、この武者人形、30年ぶりに飾られたのはいいものの、ゴロリンと倒れているのではないかと心配しています。