我家の庭に咲いているハマユウは、
ホントの名前はインドハマユウ、またはアフリカハマユウといい、
インド洋を囲む、インド、アフリカの熱帯が原産地だそうです。
ヒガンバナ科です。
夜になるととてもいい香りを放ちます。
この同じ花がインドやアフリカに咲いているのを想像すると嬉しくなります。
庭に咲いているのは、花茎が約1メートル、
葉の長さは1メートル以上あり、
葉の先は垂れて折れて茶色くなっています。
たまたま娘が職場で余ったグリーンを2種持って帰ってきたので
一緒に挿してみたらぴったり。
切り紙細工のような丸い葉は南アフリカに自生するモンステラの仲間、
長い方の羊歯らしい葉はマダガスカルに自生するオーガスタの仲間?らしいです。
ぴったり合うのも当然です。

アマゾンの流域やアフリカの奥地に
小さい時からずっと憧れていました。
虫や蛇が苦手で探検家を断念?した私ですが、
今では本で、あるいは植物園で、博物館や美術館で、
織物や立体などの工芸品も間近に観ることも出来るようになりました。
珍しい果物や花も店頭にも並ぶようになって、
熱帯地方の色や香りに直に触れることも出来るようになりました。
でもでも、匂いが風が音が…
それは想像で補うしかなさそうです。
一枚の葉の裏と表をしげしげと眺めて触って、
こんな葉が生い茂る遠くのジャングルに思いを馳せています。
モンステラを「田中一村」の大判の画集の上に載せてみました。

(葉の長さおよそ90センチ)
奄美大島に移住し、
自然人のように生き、
畑の中の小屋のような家で暮らした田中一村は、
奄美に魅せられ、
たった一人で亡くなるまで、
憑かれたように絵を描き続けました。
虫にも魚にも鳥にも草木にも自分にも、
同じ命が駆け巡るのを感じた人だったのではないかと思います。
NHK日曜美術館「黒潮の画譜」田中一村作品集(S60)