マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

水俣へ、その2

2013-11-30 | 
向うに天草の島々が見えています。
お天気でよかった!
この辺りは木々の紅葉まではあと一歩でしたが、草叢はすっかり秋です。

水俣の湯の児温泉のホテルの部屋に荷物を置いて一人で散歩に出かけました。
近くに小さな浜があって、海水浴場になっています。
道沿いにドアも仕切りもない食堂がありました。
今はだれもいません。
写真の右端に湯の児島がちょっと見えています。

夏にはきっと子供たちでにぎわうのでしょう、ドラエモンのテーブルクロスが可愛い。

「湯の児島」へは浜伝いでも橋を渡っても行けます。
海の向こうからやって来た神さま、えびすさんが祀ってありました。
大きな鯛を抱えて海を見ています。
えびすさんの背後に注目。木々の根が山の斜面に露出していて迫力がありました。



下のえびすさんは別の場所のです。
もしかして海の中から引き揚げられたものでしょうか?
サンゴなどがへばりついて自然に戻ろうとしているように見えます。



ホテルの駐車場の側にはお地蔵さんがありました。

人影のない温泉町でしたが、夜になって、
私の泊まったホテルには研修らしい学生が団体でやってきて、
少しだけにぎやかになって、なんだかほっとしました。
英語や中国語が聴こえてきます。
留学生かな?

太刀魚のお刺身を食べて、ビールと球磨焼酎「川辺」のお湯割りを飲んで、
酔っぱらっておしゃべりして・・・
いつの間にか雲が厚くなり、星も月もなくて、空も海も山も区別がつかない夜になりました。
暗い露天風呂で、顔にあたる冷たい海の風が気持ちよくて、しばらくぼんやり過ごしました。


コメント (3)
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水俣へ、その1

2013-11-28 | 
水俣へ行ってきました。
中学と高校の修学旅行で、阿蘇と熊本城へ行きましたが、
水俣へ行くのは初めてです。
案内して下さる方があって、
水銀に汚染された湾のヘドロを浚渫して埋め立てた(水銀は消えたわけではなく移動しただけ)埋立地に建てられた資料館や、道の駅(シラスとアオサのかき揚げ丼、美味しかった!)にも行ってきました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明治41年(1908年)にチッソ工場が水俣に出来ました。
不知火湾は「魚わく海」と言われるほど豊かな漁場で、
水俣湾は多くの魚の産卵場所でした。
入江ごとに小さな漁村があってあって、天草の島々が海の向うに浮かんでそれはそれは美しいところでした。
チッソは化学肥料の生産と同時にアセテアルデヒドを生産する(昭和7年)ようになり
日本の高度成長を支える重要な化学工場になります。

(現在のチッソの工場の一部です。工場の向こうは海。)

アセトアルデヒドは日常のありとあらゆるものの原料となっています。
身の回りのプラスチックかな、ビニールかな、と思われるような物の殆どにアセトアルデヒドが使用されています。
現在、世界の液晶の半分近くを水俣のチッソ(JNCと社名が変わった)で作っているそうです。

アセトアルデヒドを作るときに発生するメチル水銀には強い毒性があります。
毒と知りながらチッソは2か所の排水溝から海へ垂れ流していました。
(その水銀の量は70~150トン以上と言われ、水銀を含んだ汚泥は場所によっては4メートルに達している。)

1956年(昭和31年)に初めて「原因不明の奇病」が確認されました。
原因が解ってからも多くの人が病気で苦しんで亡くなっても、
ネコの実験で因果関係がはっきりわかっていたのに、
1968年(昭和43年)まで36年間に亘って有害な排水は工場から流され続けました。
長い裁判が続き、生きている内に救済を、という声の高まりの中で和解が行われたのが1995年のことでした。
国と県が工場排水を規制をせず、被害を広めたことで責任を認めたのはなんと2004年のことです。

・・・とここまで、資料館でいただいた子供向けのパンフレットを参考にして書かせてもらいました。

資料館ではちょうど小学生が観光バスで見学に訪れていました。

アセトアルデヒドが使われている日常品のディスプレイを熱心に見ながらメモをとる子どもたち)
熊本県内の小学生は必ず訪れることになっているそうです。
語り部さんの話を聞いたり映像で学習したり、
子どもたちのための展示も工夫が凝らしてあります。

(鉄や水銀などの金属の比重の比較、水銀の上に鉄のボルトが浮いている。)

他県の小中高の修学旅行で阿蘇に行くなら是非、水俣をスケジュールに組み込んでほしいなと思いました。
勿論水俣のことを知らない大人が訪れてもしっかり理解できるようになっています。
「ミナマタ」を知ることは世界中の公害問題を考える上で非常に大切で、
「フクシマ」の今を考えるためにも一層「ミナマタ」は重要だと思います。

経済発展(金)のためには人の命、人の暮らしはまるで虫けらの命のように軽く、
後になって「慰霊碑」を立てて犠牲になった人のために祈る、
こんなことを幾度繰り返すのでしょう。
戦争でお国のために死んだ兵士は神になったと言って「忠魂碑」を立てる図式と全く同じです。
犠牲の無い社会は存在しないのかもしれませんが、
少しでも犠牲を減らす社会を目指すのが人間の生き方ではないかと思います。
水俣へ行って、水俣湾を眺め、
チッソ工場を見て、排水溝を見て、
小さな漁村を見て、ミカン畑を見て、
沖を行く漁船を見て、埋立地を見て、
協立病院へ行って、
そんな思いを強くしました。












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『テレビ・けせら』本日の番組表

2013-11-24 | Weblog
     13チャンネルテレビ・けせら
 本日、午後の番組

 12:00 「トクトクショッピング」
     アンチエイジング・美白・関節痛までこれ一本!!
     ハリウッド女優ご指名のダイエットドリンクついに日本上陸
     南フランスの農園で生産、直接入手を限定で、
     100%オーガニックできれいと健康、脳にも効く!
     ご愛用というキャロメインもかけつけてくれました。
     アメリカ産松坂牛でおもてなし!

 15:00 「火曜サスペンス/酔っ払いデカ、第236話」    
     返された5000万円?!名医と大者政治家の裏の顔、
     東京の栄光に隠された罠!!イルミネーションの影で進む裏取引に
     メスを入れられるか?

 17:30 「火曜ワイド/芸人探偵の京都案内」
     聖火に燃え尽きた会議録?!
     秘密をばらすと消される・・・
     穏やかな言葉の裏に潜む脅迫、そして審判の時は迫る・・・

 20:00 「クイズ/突然ですが、ひみつです」
     何が秘密か?それも秘密!
     秘密を当てて下さい。
     当てた人は逮捕されることもありますので、
     出演者は覆面着用!

 21:30 「お笑い・ミラクル・スリル」
     リニアモーターカーに乗って絶叫!
     千葉在住のお笑い芸人コンビ「ツクテク」が、徒歩、バス、電車、を乗り継いで
     汗だくでリニアの乗り場へ急ぐ。
     活断層だらけの日本列島の中央の地下深く、超高速で突っ走る。
     走行音がうるさくて「ツクテク」が何を言っても聞こえない。
     地震が起きて停電、電車が停止!暗闇の中でどうする!
     これぞ、究極の絶叫マシン

 23:00 「朝まで算数/眠れない人のために」
     眠れること請け合い、スタッフ爆睡、
     ボケ防止にも、頑張って!
     ①身近な計算     
     30年ローンで5000万円のマンションを買ったとして、
     利息を計算して加えると総額いくら払うことになるのか?  
     管理費、修理積立費用も入れると毎月いくら払わなくてはならないのか?
     ②注目計算(多数決の正体) 
     憲法違反の議員定数を、もし、きちんと正常に是正して選挙をしたとして、
     自民党の議員は何人減ると予測されるか?
     他の党派の人数も予測して、議会での比率を計算してみよう。
     低い投票率も考慮すれば、支持率は何パーセントになるか?
     ③ビックリ計算
     宝くじに当たる確率と、隕石にあたる確率、ハトのふんに当たる確率などを
     比較してみよう。

   (どこかの大学の映研とかでこんな番組を作ってくれないかなー)
          
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芥川龍之介の『桃太郎』

2013-11-22 | book
息子がうんと小さかった頃、寝付きが悪くて、
絵本を読んだり歌を歌ったり、
最後に即興で出鱈目な話をしたりして苦労しましたが、
戦隊モノやウルトラマンが好きな彼は「桃太郎」がお気に入りでした。
私が知っている桃太郎といえば「 ♫  もーもたろさん~ ♬」の歌で
その歌を基に適当にアレンジして話しましたが、
その時、正義の味方の桃太郎がコテンパンにやっつける相手だから
鬼をよっぽど悪者にしておかなければ筋が通らない、
どうやったら鬼が、桃太郎がやっつけるに値するほどの、
恐ろしい悪者である、という証明が出来るのだろうといろいろ考えました。
「桃太郎」はシュールな猿蟹合戦の物語と違ってあまりにも単純な物語です。


最近、芥川龍之介が「桃太郎」のパロディを書いていることを知り、
早速図書館で借りて読みました。

書かれたのは1924年、大正の終り、
日本は軍事力をどんどん強化して、植民地拡張を進めている時代で、
その時代を知らない私にはわからないことではありますが、
行け行けムードの一方、暗い予感が霧のように社会を覆い始めていたのではないでしょうか。


芥川龍之介は短いおとぎ話の形を借りて、
鬼と人間の立場をひっくり返して、
人間の愚かさを、人々を戦争へと向かわせようとする社会を、
痛烈に批判しています。
けれど、どんなに抵抗しても、血が流されても、
戦争を望む(孕む)実(桃)は生まれ続けている、、、というつらい結びに、
芥川の絶望の深さを感じます。


そして今、
この短編は全然古びることなく、
というか、まるで、「今」を書いているのではないかと思うほどです。
切れのいい文章もまるでつい最近書かれたもののようで、
高校生の時来の出会いですが、またまた芥川龍之介が好きになりました。
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華やかな桜の紅葉

2013-11-19 | 自然
お寺の庭園も神社の森も、
街路樹も川べりの木々も紅葉真っ盛り、
遠くの山々も所々に赤や黄色が目立ち始めました。
お天気が良くて寒くもなく暑くもなく、
こんな日は一年にそうあるものではありません。

なのに我家では娘が風邪をひきこんで声が出なくなり、
夜じゅう苦しそうな咳をしています。
私もちょっと危ない感じなので生姜はちみつレモン湯を作って、ルルも飲んで、、、
テレビをつけたらやたらと風邪薬のコマーシャルが目につきます。
ついこの間までは、ビールのコマーシャルが目についたのに…

写真は高野川べり、御陰橋と蓼倉橋の間です。

ソメイヨシノの紅葉、補正なしでこの色です!
春、ソメイヨシノは花は華やかですが、色も大きさも均一で、
あまり風情があるとは言い難いですが、
紅葉した葉は全て違う色、形。
一枚の葉にも黄色や赤や茶色やピンクや紫が入り混じり、
虫食いの跡も面白く、
自然の凝縮した形と色に感動です!





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明け方の変な夢

2013-11-17 | Weblog
今朝の夢は厨房でアタフタしている夢でした。
(店の移転のために、現実のカフェはお休み中です。)
お客さんが何人も注文を終えて待ってくれているのになかなかメニューさえ定まらない。
ビールとランチのセットを作ろうと思うのだけど、
冷蔵庫を開けたらビールが入っていない、
見たこともない変わったお酒の瓶が並んでいる。
ビールは冷蔵庫の外に置いてあって冷えていない。
慌ててビールを冷蔵庫に突っ込んで、でもそこに並んでいる変わったラベルの瓶をしげしげ眺めてどんな味だろう?と考えている。
とにかく四角い籠に野菜とパン、スモークベーコンなどを盛りつけ、
緑色のホウレン草のパスタも盛りつけてお客さんのテーブルに持っていく、
籠がフニャフニャして持ちにくくて苦労しながら持っていって、
「お待たせしました、野菜畑です」と言いながらテーブルに置くとパスタが飛びだしてこぼれて焦る、
でもお客さんが「長いことかかっているからパンだけではないと思っていたけど、、、」
と笑いながら嬉しそうに言ってくれてホッとする、、、
テーブルに置いた籠の中を見てみたら、
いろいろな野菜が野菜畑のように並んでいて自分でビックリ!
と言うような夢でした。
目が覚めてからも「野菜畑」のメニューを思わず考えてしまいました。


キャベツとレタスとスナックエンドウとキクナとコマツナの双葉が出そろいました。
種を蒔いてから2週間と言うところです。
直播した方も同様に可愛い双葉が並んでいます。
すでに一度間引きしましたが、さらに2度くらい間引きしながら育てたとして、
ちゃんと育つことができるなら相当の量になります。
育つ場所さえあれば可能なのです。
一粒の種の持っているエネルギーには驚かされます。
いつも一袋の種を使いきることは出来ません。
残りを大切にとっておいては結局捨てることになり残念です。
 

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『県民健康管理調査の闇 ・ 福島原発事故』

2013-11-15 | book
事故の瞬間から、東電と政府と行政は、
事故をいかに軽く見せるか、
事実をどうやって隠すか、
健康障害は大したことないと思わせるにはどうするか、
どうやったら責任追及から逃れられるか、そのことに腐心してきた。

大量の放射能を浴びた住民の健康への影響を調べるとした福島県の調査もその例外ではない。
秘密裏に会議を繰り返し、事前に決められたシナリオ通りに進められてきたのだ。

その会議が到底住民の健康を考えてのモノではないことを、
一人の記者が粘り強い取材で明らかにして行く。

法令で一般人の被曝限度は年間1ミリシーベルトに定められている、にもかかわらず、
国は避難基準を20ミリシーベルトと変更したが、
その数値に至った議論や根拠は示されていない。
(20ミリシーベルトは年間400回レントゲン検査を受ける量に相当)
オブザーバーの一人は小児甲状腺癌は100万人に一人だから大丈夫、と言っていたが、
初期に3人確認された段階で「たった3人」と発言し抗議を受けている。
その後も次々18歳未満の癌が確認されているが、セカンドオピニオンが受けられないように小細工をしたり、
信じられない仕打ちを繰り返している。

最後に著者はもし10年20年後に甲状腺癌に限らず、健康被害を訴える人が出て来た時に、
この「情報操作された健康管理調査」を元に原発事故との因果関係を否定するのではないかと危惧し
「県民健康管理調査」の真相を記録として残す必要があると思い至ったと書いている。

地味な調査だが、重要な内容を含んでいる。

『 県民健康調査の闇・福島原発事故 』
日野行介 著
岩波新書  2013.9
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秋深まる

2013-11-13 | 自然
冷たい雨混じりの風が吹いています。
空き地や河原や道路脇の草叢も紅葉して、草の実が熟してはじけて、
いよいよ秋の饗宴が始まりました。
気がつけば蝉の声も虫の音も聞こえず、夜は静けさを取り戻しました。
虫たちは冬のねぐらを探して、土の中や落ち葉の下に潜り込んでじっとしているのでしょう。
次の世代にバトンを渡して命つきるものや
姿を変えて冬に備える虫も・・・鳥やけものたちの食料になってしまった虫もきっと多いのでしょう。





このアカトンボはアメリカセンダングサに捕えられて命を奪われました。
よく見ればあちこちに可愛そうな赤とんぼが・・・
ひっつきむしがこんな風にトンボを殺すなんて初めて知りました。





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『 イメージ・2 』

2013-11-09 | 
昨夜は北欧のサスペンスを読み出したらやめられない。
怖い話なので、早く先を読んで安心して寝たかったけど、
上下巻なので、全部読んでたら、
朝までかかりそう。
上巻を読み終えたところでパタンと閉じて寝ました。

今朝は、続きが気になりましたが本を開かずに、
ごそごそ、あちこち、ちょっとづつ片付けをして、掃除をして、
お腹がすいたので、お昼ご飯を食べて、
さて、今日も画用紙を置いて何を描こうかな?
画用紙の下に新聞紙を広げて置いても、
パステルを使うとそこら中いろいろな色の粉が舞って、
服や周りのクッションや座布団も汚れてしまいます。
掃除機をかけたばかりなので今日はパステルは使わずに、色鉛筆と水彩で描くことにしました。
紙も8つ切りの画用紙をさらに半分にして小さな画面に手の向くままに線を引いて色を付けました。
先日の絵に続いて植物の発芽と土の中の生命のイメージです。

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『イメージ・1』

2013-11-08 | 
毛糸屋さんに行ったけど気に入った毛糸は価格が高くて手が出ませんでした。
メイド・イン・フランスとか、メイド・イン・イングランドとかの毛糸は、
なんであんなに高いのでしょう?
ヒツジはどこの羊でしょう?
どこで毛糸に紡いでどこで染色しているのでしょう?

今日は編みものをやりたい気分だったけど、
やりたくない気分になったので、
クレヨンとクレパスで絵を描きました。
まっ黒けになった手を洗いに行ってはまた塗りたくる、楽しい!

( 38cm×27cm )

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