度会(わたらい)郡玉城町山神地区にある「山田寺・さんでんじ」へ行ってきました。
小さな禅寺ですが、古刹の雰囲気があります。
山門の屋根に、「シャチホコ」と「狛犬」っぽいのがあって、面白いな、と思いつつ門をくぐると、
境内の右手に、簡素な本堂、正面には苔むした石の階段があり、登っていくと石の祠の中に役行者が鎮座していました。
鐘撞堂の鐘には「平和之鐘・昭和二十三?年」の文字が刻まれています。
たぶん、鐘を戦争で供出し、戦後、平和への願いを込めて改めて作られたのだと思います。
毎年冬に行われる神事!は、般若心経を授けられた巨大な2頭の獅子が、
まず「むしろ」を敷いた境内に登場、
続いて赤(天狗)と、黒の面をつけた二人(疫病神)が登場して、
奇妙な動きで舞ながら、扇子で見物人を叩いて回る、
見物人は皆で、その二人に「松ぼっくり」を投げつけるのだそうです。
疫病を払うため、などのいわれがある古い祭り(神事)だそうです。
YouTubeでその祭りの記録動画を見つけました。
建物といい、この祭りといい、京都では聞いたことがない「ごちゃ混ぜ!」
おおらかで、気が楽でいいなーと思います。
明治時代に、むりやり神道と仏教を切り離し、国家の都合のいいように利用しようとして、
建物や仏像だけでなく、多くの行事も失われてしまいました。でも、こんな祭りが残っていると思うと嬉しくなります。
きっと日本の各地にまだまだ興味深い小さな行事がたくさん残っているに違いありません。