大きな権力を手にすると失うのがとてつもなく恐ろしくなるらしいです。
だから、その権力を誇示するため、と同時に、
自分の身を守るためにありとあらゆる工夫を施します。
城はまさにそのための建築物です。
市中に不穏な動きが無いかを高いところから見張り、
攻め難い構造を凝らし、万一攻め込まれた時には逃げ道なども
考え抜いて造営したといわれています。
京都では、古代から山に囲まれ天然の地形を生かした山城(砦)が数多く築かれていたそうです。
兵が弓を携え山に潜み、四方から京へ向かう道を見張り、
同時に街中に気になる動きが無いか見張っていたそうです。
表向きは寺であっても、
実際には城や砦としての役割を担っていたと考えられている建物もあります。
その一つが徳川家の菩提寺、知恩院(法然上人に始まる浄土宗の総本山)です。
あまりにも巨大な山門(日本で一番大きい門)に目を奪われ今まで全然気が付きませんでしたが、
東山の山腹の街中が一望できる場所に、実は城として存在していたということを初めて知りました。
一昨日抜け穴(秘密の通路)もばっちり見て来ました。
この真ん中の木はどうしてこんなことになったのでしょう?
時は過ぎ、地下道は遺構になりましたが、
知恩院は今も日本中から多くの信者と観光客が訪れる寺として活気があります。
東山の一角にでーんとかまえています。
黒門から上の本堂へと続く道は何度も直角に曲がっています。