マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

『椿井文書(つばいもんじょ)』日本最大級の偽文書

2022-07-31 | book

『中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図、合戦に参陣した武将のリスト、家系図・・・。

これらは貴重な資料であり、学校教材や市町村史にも活用されてきた。しかし、

もしそれが後世の偽文書だったとしたら?しかも、たった一人の人物によって創られたものだとしたら・・・』

(表紙見返しより)

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驚きましたが、

一方で、ああこのようにして、神社や寺の由緒書きや系図なども作られるのだなと納得しました。

著者は研究者なので、

あくまで「椿井正隆」が作った偽文書の実態、検証、そしてそれらの大量の偽文書は今、何を語るのか、

著者がそれらの偽文書とどのように対峙し取り組んできたか、

そして今後の歴史学の課題について考察するのが、この本の主題なので、

「椿井正隆」の生涯がどのようなものであったかはよく分かりませんが、

マメに歩き回り、頭が良くて、几帳面で、人との交流もうまく、

字も絵も描けて、時流に敏感な人物だったことは間違いないようです。

例えば、ある時、とある大百姓が、先祖は由緒ある武士であった、との思い(空想)を反映した系図を注文したなら、

普通は適当に系図をでっち上げれば終わり、となるのですが、

椿井正隆は、古文書を創造し、それを○○で探し出したとして、それを☓☓年に自分が写したものだ、書いて署名して印を押す、

そして○○の周辺のいろいろな場所の伝説や遺物に関連する古文書をさらに創り出して、あちこちの例えば神社や寺にその写しとする文書を配置する。

しかも、紙や字体も変えているので、もし疑い深い人が調べても、調べれば調べるほど本当のことのように思えてくる・・・という手の込んだやり方をしているのです。

主に京都と大阪の間で活動しましたが、地域の地誌がその文書を元に書かれたり、

石碑が作られたりしている所もあるようです。

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『椿井文書ー日本最大級の偽文書』

馬場隆宏 著

中公新書  2020年

 

 

 

 

 

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歩道橋脇で・・・

2022-07-28 | Weblog

車がびゅんびゅん走る国道に掛かるこの歩道橋脇の空き地で、

雨がそぼ降る蒸し暑い日の夕方、3時間近く退避していたのです。

なぜかというと、この国道を走行中に車がパンクしたのです。

(信号がある交差点なので、歩道橋を使う人はいません。

なぜここに歩道橋を作ったのでしょう。)

積んでいた荷物を全部降ろして、スペアタイヤを取り出して、なんとか取り付けた(夫が)のですが、

やっと取り付けたタイヤが空気不足、これでは走れないと分かって、やむなくJAFへ電話。

待つこと40分くらい、若くて元気なお兄さんが来てくれてテキパキと前輪と後輪を入れ替え、

スペアタイヤに空気を入れて、空気漏れがないか点検、

家まで走り、明日タイヤ交換してもらう場所まで行くには問題ない、

ということで終了。

感謝

暗くなった空を稲光が貫き、時折雨が強くなる中、家へと帰り着きました。

(翌日、自動車の整備屋さんで、タイヤがかなり古くなっていたこと、

空気圧が減っていたこと、でパンクしやすくなっていたことが判明しました・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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バッグ・イン・バッグを使って

2022-07-27 | 手づくり

ちょっと前からダイソーの「バッグ・イン・バッグ」が気になっていました。

これを使ったら小さくて軽くて便利なバッグが出来そうだな、と思っていました。

堅い半透明のメッシュで出来ていて、ファスナーが2カ所の他、ポケットが大小8カ所!もあって、軽い!

何でも入りそう。

300円でしたが買って帰り、作りかけでそのままになっていたパッチワーク布を出してみたら、

使えそうなので、早速簡単な袋に仕立ててみました。

(布には薄い接着芯を貼ってありましたが、硬めの厚い接着芯を張っておいた方が良かったと思います。)

 

最後にダイソーのバッグインバッグを入れて、表布に軽く止め付ければ出来上がり。

財布、ハンカチ、ティッシュ、マスク、カメラ、メモ帳、ボールペン、スマホ、バッテリーパック、鍵、エコバッグ・・・

全部25×22×10(cm)サイズの袋に全部入り、型も崩れず、半透明なので、中を覗くとどこに何があるかすぐ分かります。

これは役に立ちそうです。

寒くなったら、ウールの布や編み物で外側だけ作れば、たちまち冬用のバッグが出来ます。

古いセーターやコート、マフラーなども使えそう!

いろいろアイデアが湧いてきた・・・

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ウソと詭弁で次々と悪法のごり押しをやり続けたアベが国葬!

アベがカルトの広告塔だったことも分かり、それは見方を変えれば、

長い首相の座も、実は統一教会との強いつながりがあったから実現できたことだったのかもしれない。

明らかになっては困る疑惑が政府内に山ほどあって、それを国葬という儀式ですべて流してしまおうということなのかもしれない。

 

 

 

 

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2冊の本『消えた家族』『フォン・ノイマンの哲学』

2022-07-23 | book

いつも行く図書館の本の入り口付近の展示は毎回工夫が凝らされていて、

テーマに沿った本が、誰もが手に取りやすいような場所に平らに並べて置いてあります。

また児童書のおすすめ本が、大人にも目につく場所に展示してあります。

新しい本とだいぶくたびれた古い本とが混ざっているのもとてもいいと思います。

思わぬ本をそこで見つけることがあります。

今回のテーマは「夏」でした。

そこにこんな本がありました。

お父さんは散髪屋さん、趣味の写真で、家族を撮って、丁寧にアルバムに貼っていました。

空襲を恐れて、郊外に住む兄の所へ大切なものが送られていました。その中に何冊かのアルバムがありました。

この本はその残された写真に沿って作られた本です。

8月6日の朝、瓦礫と炎の中、お兄ちゃんは妹をおぶって逃げました。

兄は辿り着いたところで血を吐いて亡くなりました。

お母さんは家族みんなの死を知ると、井戸に飛び込んで命をたちました。

小学5~6年向きと書いてありますが、むしろ中学・高校生、大人に読んでほしい本です。

核兵器がいかに非人道的なものか写真が伝えています。

(各ページの短い文に英訳がついています。)

『ヒロシマ 消えたかぞく』 写真・鈴木六郎 指田 和/著 

ポプラ社 2019年

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私にとって本は、現実世界からの逃避の側面と、

今生きている世界をもっと知りたい、真実を知りたい、というもう一つの側面があります。

本を1冊読み終わるごとに、しばらく頭のなかがぼーっとしてしまいます。

残念ながら、というか幸いなことに、というか、しばらくするとほとんど忘れてしまうので、

また新しい本のページをめくるのです。

ところが、大量の数学や科学や言語学や機械工学などの理論書を記憶し、

理解し証明し新しい理論を構築して論文を書きまくる天才がいるそうです。

この本は天才中の天才と言われる「フォン・ノイマン」の生涯とその思想を振り返り、

ノイマンの哲学に迫るのが目的である、と著者は前書きで書いています。

ノイマンはコンピュータ(ハードとソフト、プログラム内蔵の概念)をはじめ、核ミサイルなど、

現在最先端の兵器の基礎を築いた人物です。

合衆国の国家機密(戦争省など)の様々な仕事をこなしながら、

同時に未来のコンピューター、ロボット、ブラックホールに関する基礎研究を進めていたという超人です。

この本にはノイマン以外にもたくさんの天才たちが登場します。

多くは裕福な家に生まれ、幼児の時から特別の教育を受けています。

初めから、特殊なエリートの世界を歩いています。

彼らの頭の中は凡人には想像もできない世界のようです。

 

世界を恐怖に陥れることも科学の進歩の側面、あるいは計算の結果であって、

それを突き詰めるべきである、と考える天才たち。

著者は、「ノイマンには目的の為ならどんな非人道兵器でも許されると考える『非人道主義』が根底にある・・・」

と書き、それを虚無主義と表現しています。

核兵器の開発の仕事していた仲間の一人は、ノイマンに「自分たちには何の責任も無い」と言われて気が楽になったそうです。

今も、イスラエルや中国やインドなど・・・世界のどこかでそのような天才が生まれているかもしれないと思うとゾッとします。

 

アメリカが、効果を知りながら、ノイマンらが作り上げた2種類(ウラン・プルトニウム)の原爆を広島と長崎に落としたことは、

どんな理由があっても、決して許されないことだと思います。

それにしても、と著者は語気を強めて書いています。なぜ日本はもっと早く降伏しなかったのか、と。

日本の軍部や政治家たちは戦後の自分の逃げ道を確保するために時間が必要だったのでしょう。

そのために、戦地はもちろん、空襲で多くの人が焼け死に、沖縄で人々が自決し、ヒロシマやナガサキで数えきれない死が生まれたのです。

『フォン・ノイマンの哲学/人間のフリをした悪魔』

高橋 昌一郎/著

講談社現代新書 2021年

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科学技術の開発はいつも歓迎されています。そして、社会の発展に結びつくと思われています。

でも本当にそうかなと、今つくづく思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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古い和布で

2022-07-21 | 手づくり

このところ、自分で作った麻や木綿の袖なしのブラウスを取替えひっかえして着ています。

布地も様々、ローンやレースや、無地、花柄、水玉・・・

涼しくて、とても楽。

古い着物生地で新たに1枚作りました。

総絞り(祖母あるいは曾祖母の夏の着物だった?)で、布地が凸凹しているので、

肌に密着せず涼しい。

下の写真は後身頃、ボタンは外さずにそのまますぽっと着れます。

いつの間にかそんな風に古い着物をリフォームしたブラウスが増えました。

上は、スタンドカラーで、後ろは、ボウのようになっていて、

形も体にフイットしていて、ちょっとおしゃれなブラウスです。

下はまた別の布ですが、細かい絣模様の布です。

昔の布はどれも味わいがあるなー!

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自民党って統一教会だったんだな

 

 

 

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緑と朱色、そして黒

2022-07-19 | Weblog

緑の海の中に朱色のヒメヒオウギスイセンの朱色が鮮やかです。

下は、道沿いの水路脇に咲くオニユリです。100メートルくらいに渡って花の群れが続きます。

時々車が通るだけの道ですが、春は菜の花、夏はオニユリ、秋はヒガンバナの花が咲き揃う道です。

キアゲハが沢山飛び回っていました。

↓ 下は庭の、ドクダミ(ジュウヤク)の葉にいたキアゲハの幼虫

黄緑と黒の縞模様の中に、橙色の点模様!

下の写真はサトイモの葉を食べていた芋虫。

セスジスズメ(スズメガ)の幼虫です。

こちらは8~9センチ位、とても大きい。

先が白い角が1本目立つけれど、そちらは後ろなので「尾角」と言うそうです。

前進する時この角を前後に揺らしながら進みます。

また、木の枝などでひっくり返したら、くりん、と一瞬の早業で元に戻ります。

あっけにとられるほど早い!

しばらく遊んでから、サトイモをこれ以上齧られては困るので、

少し離れた紫陽花の根元に放り投げました。

 

 

 

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フウランと

2022-07-17 | 自然

毎日、雨が降ったりやんだり、蒸し暑い、

草丈だけがどんどん伸びて、

庭も長靴なしでは歩けません。

この時期、椿や柿の木に、

風蘭が真っ白で繊細な花をたくさんつけています。

近寄ればいい香り!

フウラン(風蘭・日本原産のラン科植物)

下はひょろひょろ伸びてきた色とりどりのケイトウ

これから花ももう少し大きくなる、と思うのだけど、

ホウセンカはもうだいぶ散りました。

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デモクラシータイムスの配信です。

暴け!自民・統一教会の闇 「アベ政治」の呪縛は続く

 

 

 

 

 

 

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またまた海へ

2022-07-15 | Weblog

海へ、先日行った時、小潮で引き潮でした。

大潮の満潮時の海の様子も見たくて、

カレンダーで潮の日時を確かめて、長靴を履いて、またまた出かけました。

釣り人の姿もなく、水平線もぼんやりとして、波の音だけが響いていました。

歩いた砂浜はすっかり水の中に隠れてしまっていました。

時折雨が降ったり、薄日がさしたりの空模様でした。

 

今回は、笹笛川とは反対側の、秡川の河口へも行ってみました。

ヨシ?が生い茂り、船溜まりがあって、ハマボウの大きな群落があり黄色い花がいっぱい咲いていました。

写真では分かり難いのですが、ハマボウは高さ2~3メートルくらいの木で大きく横に広がっていて、花は、フヨウやムクゲによく似ています。

帰ってからネットで調べてみると、今ではハマボウの群落はとても減っていて、

三重県でも絶滅危惧II類に指定されています。

大阪ではすでに絶滅となっています。

また砂浜一面に、茎を縦横に伸ばし藤色の花をたくさんつけている草は、調べてみたところハマゴウのようです。

かつては生薬や線香などに、広く利用される植物だったそうです。

(名前がそっくりでこんがらがる!)

海の反対側、防波堤に沿った木々の間から、墓地が見えました。

砂を盛り上げて作られているように見えます。墓石の様子も配置も珍しく感じました。

曇り空の夕暮れも美しい。

家に帰り着く頃、空にはぼんやりと丸い月が出ていました。

あんな遠くの小さなお月さんが潮の満ち引きをつくっている! なんてすごいことでしょう。

月がなくて、月の引力が無かったら、そして風が吹かなかったら、海に波は生まれません。

波の無い海に、生命は育まれなかったかもしれない・・・

 

 

 

 

 

 

 

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村の花火大会

2022-07-13 | Weblog

夕食後(7月9日)のんびりお茶を飲んでいた時、

ドーンという家が揺れるような大きな音でびっくりして、そうだ、今夜は村の花火の日だった、と思い出しました。

「○○村天王祭奉納煙火」と言うのが正式名。

家の庭からでも見えますが、裏山と屋根が邪魔になるので、

慌てて蚊取り線香を腰にぶら下げて、懐中電灯も用意して、400メートルくらい歩いて見やすいところへ移動。

田んぼの中の花火です。

地元の人しか知らない超マイナーな花火大会ですが、約1時間余、休みなくどんどん打ち上げられます。

ヒュルヒュル打ち上がっていく音、ドーンという大きな音、火薬が爆ぜるぱちぱちという音、

わずかに遅れて、辺りの山から跳ね返ってくる音、

暗い夜空いっぱいに、白や赤や青や黄色や緑の火花が広がって、すっと消えていく。

ああ、花火はこうだったと、しばしの間見入りました。

最後の花火が打ち終わり、

今まで気づかなかった人や車が、それぞれ帰路へと動き始める。

名残り惜しい・・・

また来年。

 

 

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小出裕章さんのコメント

2022-07-11 | Weblog

選挙前に小出裕章さん(原子力工学者、1949~ )が出されたコメントを今朝読みました。

まったく同様の思いです。

少し長いですが、ここにコピーします。

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アベさんに対する銃撃について思うこと

小出裕章
 アベさんが銃撃を受けて死んだ。
 悲しくはない。
 アベさんは私が最も嫌う、少なくとも片手で数えられる5人に入る人だった。
 アベさんがやったことは特定秘密保護法制定、集団的自衛権を認めた戦争法制定、共謀罪創設、

フクシマ事故を忘れさせるための東京オリンピック誘致、そしてさらに憲法改悪まで進めようとしていた。
 彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争ができる国への道づくりだった。
 アベさんは弱い立場の国・人達に対しては居丈高になり、強い国・人達に対してはとことん卑屈になる最低の人だった。
 朝鮮を徹底的にバッシングし、トランプさんにはこびへつらって、彼の言いなりに膨大な武器を購入した。
 彼は息をするかのように嘘をついた。
 森友学園、加計学園、桜を観る会、アベノマスク…
 彼とその取り巻きの利権集団で、国民のカネを、あたかも自分のカネでもあるかのように使い放題にした。
 それがばれそうになると、丸ごと抱え込んだ官僚組織を使って証拠の隠ぺい、改ざん、廃棄をして自分の罪を逃れた。
その中で、自死を強いられる人まで出たが、彼は何の責任も取らないまま逃げおおせた。
 私は彼の悪行を一つひとつ明らかにし、処罰したいと思ってきた。
 私は一人ひとりの人間は、他にかけがえのないその人であり、殺していい命も、殺されていい命も、一つとして存在していないと公言してきた。
アベさんにはこれ以上の悪行を積む前に死んでほしいとは思ったが、殺していいとは思っていなかった。
 悪行についての責任を取らせることができないまま彼が殺されてしまったことをむしろ残念に思う。
 多くの人が「民主主義社会では許されない蛮行」と言うが、私はその意見に与しない。
 すべての行為、出来事は歴史の大河の中で生まれる。
 歴史と切り離して、個々の行為を評価することはもともと誤っている。
 そもそも日本というこの国が民主主義的であると本気で思っている人がいるとすれば、それこそ不思議である。
 国民、特に若い人たちを貧困に落とし、政治に関して考える力すら奪った。
 民主主義の根幹は選挙だなどと言いながら、自分に都合のいい小選挙区制を敷き、どんなに低投票率であっても、選挙に勝てば後は好き放題。
国民の血税をあたかも自分のカネでもあるかのように、自分と身内にばらまいた。
 原子力など、どれほどの血税をつぎ込んで無駄にしたか考えるだけでもばかばかしい。
 日本で作られた57基の原発は全て自由民主党が政権をとっている時に安全だと言って認可された。
 もちろん福島第一原発だって、安全だとして認可された。
 その福島原発が事故を起こし、膨大な被害と被害者が出、事故後11年経った今も「原子力緊急事態宣言」が解除できないまま被害者たちが苦難にあえいでいる。
 それでも、アベさんを含め自民党の誰一人として、そして自民党を支えて原発を推進してきた官僚たちも誰一人として責任を取らない。
 もちろん裁判所すら原発を許してきた国の組織であり、その裁判所は国の責任を認めないし、東京電力の会長・社長以下の責任も認めない。
 どんな悲惨な事故を起こしても誰も責任を取らずに済むということをフクシマ事故から学んだ彼らはこれからもまた原子力を推進すると言っている。
さらに、これからは軍事費を倍増させ、日本を戦争ができる国にしようとする。
 愚かな国民には愚かな政府。
 それが民主主義であるというのであれば、そうかもしれない。
 しかし、それなら、虐げられた人々、抑圧された人々の悲しみはいつの日か爆発する。
 今回、アベさんを銃撃した人の思いは分からない。
 でも、何度も言うが、はじめから「許しがたい蛮行」として非難する意見には私は与さない。
 心配なことは、投票日を目前にした参議院選挙に、アベさんが可哀想とかいう意見が反映されてしまわないかということだ。
 さらに、今回の出来事を理由に、治安維持法、共謀罪などが今まで以上に強化され、この国がますます非民主主義的で息苦しい国にされてしまうのではないかと私は危惧する。

 

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