マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

羊歯・シダ(その1)

2014-09-29 | 自然
「シダだ」ということはわかってもシダの違いはなかなか分からない。
だけど、
そのシダの特徴などを様々教えてもらうと、
「え―そんな特徴があるんや」と驚く場合もあります。
幾ら教えてもらってもさっぱり見分けられない場合もあります。


ルーペで見るとタルトのような赤い胞子嚢群(ソーラス)に特徴があるベニシダは
今回おぼえられたかもしれません。
とはいえ、ベニシダにもいろいろあるそうでそうなるともうお手上げです。
それに、胞子が赤くなっていなかったらやはりたぶんわからない!
写真の下の部分、茶色くなっているのはもう胞子が飛んでしまった跡です。

涸れてしまった我家の井戸の周りにたぶん生えていた…イノモトソウ(井の元草)は覚えました。
細い胞子葉と少し巾がある栄養葉の2種の葉を持っています。
胞子をまき散らす役目を持った細い葉は立っていて、
光合成を専門にしている栄養葉は上を向いて周りに広がって、
日差しをめいっぱい受ける形になっていることを教えてもらいました。

また葉脈について、単純な遊離脈が、
よりダメージが少なく再生できるように、
次第に網状に進化していくという話も理屈に適っていて植物の生きていくための工夫に感心しました。

葉脈は枝別れしてもうくっつくことは無い(イワガネゼンマイ・遊離脈)
葉脈に沿ってびっしり胞子がついていました。

胞子はついていない、葉脈は網状になっている(イワガネソウ)

この日たぶん100種類くらいの羊歯を目にしました。
私が覚えたのはおそらく5種類くらい。
名前を知り特徴を知ると
ずっと前から知っていたみたいに、親しみが湧いて来るのが不思議です。


でも、鉱脈を探して歩いた山師が指標にしたという
ヘビノネゴザ(カナヤマシダ、カナクサ)と重金属の話はしっかり聞いたものの、
肝心のそのシダを目にしても果してわかるかどうか?
ヘビノネゴザをもっとちゃんと観察して、羊歯そのものの特徴、見分け方なども聞いてくればよかった!
せっかく羊歯の専門家に案内していただいたのに、
とてもやさしく、分かり易く、何でも教えて下さる方だったのに、
なんとも残念なことをしました。

金銀を見つけようとは思いませんが、
不法投棄の重金属類などもヘビノネゴザは教えてくれるかもしれません。
葉身にはカドミウムと亜鉛を、根には銅、鉛、亜鉛およびヒ素を高濃度に蓄積することが報告されているそうです。
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日向大神宮

2014-09-27 | 
長く京都に暮らし、
両親ともに京都生まれなのに、私はこの神社のことを知りませんでした。
始めて行って「なんかいい雰囲気の神社やなー」と思って、
帰ってから調べてみて「そんな由緒ある神社やったんや」とビックリしました。

昔は「京のお伊勢さん」として名高かったそうです。
粟田口(京の七口の一つ)に一の鳥居があり
伊勢神宮への代参として、旅の安全を祈願し、
東海道を行く多くの旅人が参拝したそうです。
外宮の御門の屋根に注目

あっと驚く、屋根の反対側

最も古いといわれる神社だそうで古墳時代に日向(高千穂)の峯から神蹟を勧請したのが始まりと言われています。
応仁の乱で焼失後1614年に再建されたそうです。

今日はシダの観察が目的で、
3時間余りの散策でした。
これまた、今までどっさり羊歯を見ていたはずなのに、
知らなかったことばかり。
中でも重金属が好きな羊歯ヘビノネゴザの話は面白く、
銅葺きの屋根の建物の周りにたくさん生えているのを目の当たりに見て納得です。
鉱山にも多いそうです。
この看板の屋根にはちゃんと銅が使ってあることが、
この看板の足元にヘビノネゴザ(羊歯)が生えていることからもわかるそうです。

羊歯の話は頭の中を整理してから次回に。


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石粉粘土で…

2014-09-25 | 手づくり
西洋の「民窯」の本物の壺や皿は残念ながら殆ど見たことがありません。
陶芸の本などでいいなーと思いつつ眺めています。
粘土で遊んでいた時、そんなお皿のミニチュアを作ってみようと思い立ちました。
小さな小さなお皿、王冠よりはちょっと大きいくらい、
楽しくて、もっともっと作りたくなりました。
 
昔々粘土で小さな人形を数え切れないくらいたくさん作ったことがありました。
昔も今も相変わらず手先は不器用で、その上、老眼になってしまいましたが、
どんどん作りたくなる気持ちは同じです。

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和菓子でティータイム

2014-09-23 | グルメ
ハチに刺された手は相変わらず腫れあがったままですが…
お墓参りに行ってきました。
そして、お墓の近くの和菓子屋さんで生菓子を買って帰りました。

京都には和菓子屋さんがたくさんあります。
それぞれの店にオリジナルのお菓子があって
さらに季節ごとに変わります。
店内は静かで誰もいないことも多く、これでやっていけるのかなと心配になりますが、
たぶんお寺やお茶の世界などと繋がっていて、
ちゃんと注文があるのだと思います。

生菓子は先ず眼で見て楽しんで、
お薄を立ててお茶の香りを楽しんで、
おもむろに食べる。
そして茶碗を両手で持ってお茶を飲む。
たまにはこんな優雅なティータイムもいいものです。

緑の部分はようかん、白いむら雲は道明寺、月は淡雪寒です。

それにしても和菓子のデザインのなんて美しい!
ほぼ砂糖と豆と米で作られていると思うと驚きです。
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アシナガバチに刺された!

2014-09-20 | 自然
植えたわけでもないのに、
数年前から庭の端でセンダンが育つのです。
毎年ノコギリでごりごり切るのですが切っても切っても切り株から何本も新しい枝を伸ばして、
あっという間にお隣の納屋の上まで伸びてしまいます。
蚊取り線香をいっぱいたいて、
ズボン、靴下、長そでシャツ、軍手をして、今年も切り始めました。
直径が3~7センチくらい長さ1.5メートルくらいの枝を5~6本位切る予定で順調に切って行きました。
固い木ではありませんが生木は切りにくくすぐに鋸が動かなくなります。


汗だくになって4本目を切ってどさっと枝が落ちた時、
左手の指に衝撃的な痛みが、
見るとアシナガバチです。
突然周りに何匹も現れました。
慌てて家に入って刺口を絞るようにしながら、
水で指をじゃーじゃー洗って、
30分位経つと、痛みはだいぶ引いたけれどジーンと痛い。
中指の第2関節のところを刺されたのですが、
関節のところが腫れあがってしわが無くなりました。
枝が倒れた場所にきっと巣があったのでしょう。
軍手をはめていてよかった、それに1カ所でよかった。
それでも刺された時の痛さは相当なものです。


そして…6時間位経った今、
痛みも引き、腫れも引いて、
気分が悪くなることもなく無事治りつつあります。
軍手をしていたので蜂の針が深く突き刺さらず、
入った毒の量が少なかったようです。
ああ良かった。


ずっと前、自転車で走っていて腕を虫に刺されて数日間気分が悪くなったことがあります。
その時は姿を見ていないので何にやられたのかすら分かりませんでした。
虫がぶつかった、と思っただけで、
ちくっと痛かったのですが、痛みはその時だけでただ気分が悪くなったのです。
あれは何だったのでしょう?



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粘土で遊ぶ

2014-09-19 | 手づくり
口を開けば「暑い暑い…」と言っていたのが嘘のようです。
秋の夜長、何もせずにいるのはもったいない。

紙粘土で何か作りたくなりました。
そこで今ではまず百均、
石粉粘土(紙粘土より強い)をちゃんと売っています。
ついでに、細い筆も、と捜すと
筆の大小5本セットが100円。
嬉しくてありがたいけど、製造している工場とか、
そこで働いている人の労働とかに思いを馳せれば、
安過ぎて怖ろしくなります。
世界はあまりに矛盾に満ちています。
商品に労働に見合う価格が付けられて、
働きが正当に評価され賃金に反映されるような社会、
と言うのは夢物語なのでしょうか?

冷蔵庫などにくっつけて楽しめるように、
裏にマグネットシートをボンドで貼りました。
鋏でちょきちょき切れるマグネットシートも今では百均で購入できます。
水彩絵具もアクリル絵具もABボンドも、
勿論仕上げにかけるニス(スプレー)も…



(実物は約4cm×2.5cmのと3cm角くらいです。)
粘土はまだまだたくさん残っています。
次は何を作ろうかな?

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秋草

2014-09-16 | 自然
風が変わりました。
川の土手にヒガンバナが咲き始め、
カヤツリグサが大きく腕を延ばし。
オギの穂が白く光っています。
草むらに、よく見れば小さなかわいい花がいっぱい咲いています。
買い物かごに小さな花鋏を入れています。
川に落ちないように気をつけて、
ちょきちょき草を切って持って帰り、
家中のあちこちに置いて楽しんでいます。

今の時期、このあたりの川の土手にはシロツメクサではなくてアカツメクサが咲いていました。
 
風に揺れるエノコログサ(ネコジャラシ)もグラスに挿して。
ハッカの花もツルボも薄紫色。
ハッカの葉をちぎるといい香りが立ち込めます。

シロバナイヌタデも可愛い。
直ぐ近くにピンクのイヌタデ(アカマンマ)も咲いています。
今どきは、イヌタデの実を使ってままごとをする子なんていないかな?
紅白のご飯が作れるんだけど…
面白いと思うんだけど…
プラスティックの包丁でプラスチックの果物や野菜のマジックテープを
べりっとはがすだけのままごとなんてつまらないと思うんだけど…
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パレスチナの壁、そしてヒップホップ! 

2014-09-12 | 映画
パレスチナのヒップホッパー 「DAM」がかっこいい!
          
『自由と壁とヒップホップ』(映画/予告編)

ヒップホップのリズムとアラブの情感が混ざって
新しい音が生まれています。パレスチナのヒップホップです。

かつて自分や自分たちの親や祖父母や友人達がユダヤ人であるという理由で、
家を奪われ、土地を追い出され、逃げまどい、
多くの人が殺され長い間苦しんできたのに、
その苦しみを知っているはずのイスラエルの人たちが、
何故、自分たちがされたのと同じ事をパレスチナの人々に強いることが出来るのでしょう。

かつて、パレスチナ人の国だった現在のパレスチナ。
いまでは彼らは、ガザ地区とヨルダン川西岸地区とよばれる狭い地域に隔離されて居住しています。
ベルリンの壁と壁の落書きを思い出しますが、
この壁ははるかに高く、地下深くまで伸びています。

「DAM」のジャパンツアーを実現するプロジェクトが立ちあげられ、
必要な200万円がぎりぎりなんとか集まって、10月に来日が実現するそうです。
京都では「メトロ(ライブハウス)」でライブがあります。
生歌は素晴らしいことでしょう。
でも私は小さなライブハウスでのオールスタンディングの熱気には耐えられそうにないので、
パソコンやCDで彼らのメッセージに耳を傾けることにします。
言葉は分かりませんが音楽に国境はありません。

写真はイスラエルで生まれ育ったパレスチナ人の子どもたちに、
ラップを通して自国の歴史を教えるターメル・ナッファール/DAM
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何の用事も無いけれど

2014-09-09 | 
私は何の用事も無かったけれど、
夕方、娘が大阪の桜の宮まで行くと言うので、付いて行きました。

京阪電車が好きなので時々のりたくなるのです。
久々のお日さんがまぶしい。
川面がキラキラしています。
写真は樟葉(くずは)の駅のプラットホーム。

京橋でJRに乗り換えて次の駅が桜の宮、
巨大で賑やかな京橋駅とはうって変わって、
ホームの様子もタイムスリップしたみたいなたたたずまいです。

ガード下はまるで遺跡の趣。





駅前の路地をうろついてみました。
営業しているのかいないのか分からない食堂のショウウインドウがすごかった。





誰もいません。でも、あちこちの建物の奥から人の話声や笑い声が聞こえて来ます。
そういえばその日は日曜日でした。
平日の、夜ともなれば飲屋さんに明かりがついて賑やかになるのかもしれません。








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「薩摩白波」と「川辺」

2014-09-07 | book
今夜は焼酎、

昔、父が九州薩摩にいって初めて飲んだ芋焼酎が「さつま白波」でした。
当時京都で売ってなくて手紙を出してわざわざ取り寄せて飲んでいました。
そのうち、薩摩焼の「黒じょか」と「ぐい飲み」も手に入れて、
毎晩お湯割りをのんでいました。
真っ赤になってうまいうまいと言って飲んでいました。
今では酒屋さんには清酒より焼酎の方が多い位です。
父が愛用していた「じょか」をどこへしまったのか、見つかりません。
「グイ飲み」の方は幾つか戸棚に置いてあります。

昨日読み終えた本『われ山に帰る』の主人公「小山勝清」は、
1896年熊本県四浦村晴山に生まれた実在の人物です。
大逆事件で幸徳秋水らが死刑になるなど世の中がどんどん暗くなっていく時代。
若い小山はますます理想を追い求め、情熱の赴くままに行動し
足尾銅山の争議の応援に出掛けて行って殺されそうになったり、
暮らしはめちゃくちゃになるのですが、
必死で世の中に抵抗しながらも学び続けます。
ある日、柳田国男に師事したり、でも何か自分の考える民俗学と違うと感じて遠ざかり、
何度も挫折し、恋をして、また恋をして、
都会と山を行ったり来たり何度も何度も繰り返し、
壮絶な人生を送った人物です。
でも、どんな時も、とにかく小山は朝昼晩たえず球磨焼酎を飲むのです。
後半生は少年倶楽部に「彦一頓知はなし」など子どものための物語をたくさん書き、
新聞に「それからの武蔵」を連載しました。
球磨川べりの病院で70歳で亡くなりました。
入院当時、見舞いの客に聞かせたという詩があります。

山は心のふるさと
山の歴史は
人間の心の歴史
山のくらやみは
心のくらやみ
くらやみの底に
山の秘密がある
化物がいる
妖怪がいる
やさしい姫がいる
何億年のにんげんのくらしが
そのままにひそんでいる

昨年私は水俣で「川辺」と名づけられた球磨焼酎を飲みました。
なんと小山勝清の故郷、晴山は川辺川の上流に位置します。
川辺川は日本一の清流、「川辺」は美味しい米焼酎です。
思い出して飲みたくなって、買いに行きましたが、
近所のお酒の量販店に球磨焼酎はありませんでした。
沖縄、鹿児島、大分、宮崎、のモノは何種類も並んでいるのに、
しょうがないので今日は鹿児島のものを選んできました。
これがなくなる頃に今度はゆっくり捜すことにしましょう。

今はまだお湯割りより、ロックがいいです。

『われ山に帰る』高田宏 著
(同時代ライブラリー) 1990年 岩波書店  







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