雨降りで、外の作業が出来ないので、
以前から気になっていた伊勢にある「マコンデ美術館」へ行ってきました。
↑ 入場券(左)は抽象的な作品「涙」です
東アフリカの中央部に位置するタンザニアはインド洋に面し、日本の2,5倍以上の面積で、
古来からアラブ諸国との交流も盛んだったそうです(ザンジバル島)
今もゾウやライオンやヒョウ、サイ、ヌーなどが棲む自然が豊かな所です。
植民地時代を経て現在、自分たちのアイデンティティを確かめつつ、
ゆっくりと着実に歩みを進めているように見えます。
イスラム教とキリスト教と土着の宗教と、ほぼ同じくらいの比率だそうです。
そのタンザニアの高原、マコンデは彫刻が盛んな所だそうです。
マコンデ彫刻に使われているのはアフリカ黒檀の木。
外側が白く、心材が真っ黒で、緻密で堅く、その特徴を生かした彫刻が見事です。
まるで日本の仏像を思わせるようなものや、
針のように細い手足の細密な精霊たち、シュールな人や獣の姿、
病気や飢餓に苦しむ人々をリアルに表現した彫刻。
現代的な抽象表現の作品、動物・・・
(↑ 絵葉書をスキャン)
見上げるような巨大なものや、手のひらに乗る小さなものまで
圧倒的な作品群でした。
これらの作品は、最初は、イギリスなどが高級家具として利用するために切り倒した黒檀の木の端材を使って作ったものだったそうです。
どの作品にも、創作のエネルギーが溢れています。
平面作品(絵画と染色)の展示もありました。
彫刻作品は写真撮影自由でしたが、絵画は撮影禁止でした。
下はチラシをスキャンしたものです。
子どもの頃、アフリカやアマゾンの探検記を夢中になって読みました。
その頃からは、アフリカも中南米も大きく変わり、力をつけ今も動き続けています。
日本のマスコミの情報はアメリカ合衆国とせいぜいイギリス、ちょこっとフランス、ドイツ・・・、
広い世界の他の地域のことは、アメリカの目を通してみる「歪な報道」ばかり、
何も見ずに知らずに「ニッポンすごい」と鳴く井の中の蛙。
いつの間にか日本は世界から取り残されている気がします。