ニラを栽培するようになったのは、農園で地主さんからニラの株を分けてもらってからだ。それ以来もう5年も、ニラは春から夏にかけての貴重な栄養源になっている。わけても雪がとけて勢いよく伸びる一番取りのニラは感動的においしい。わが家のニラは幾度も刈って食べるので、花茎が出るのが遅い。それでもようやくところどころに、花茎が伸びてきた。まだ花が開かない、茎が柔らかいうちに摘んできて食べる。これも葉に劣らずにおいしい。
散歩の途中で見かけたニラの畑に、ニラの花が咲いているのを見つけた。我が家の畑とは違って、もう花は盛りを迎えている。よく観察すると、この白い花も結構と美しい。
寡婦の手にあまる捨て畑韮咲けり 米田双葉子
植物のサイトを見ていると、ニラの花も食用にすることが分った。中華料理では、ニラの花を塩漬けにして、しゃぶしゃぶの薬味として利用している。また韓国では、キムチやチジミの具に使われているという。アジアの地域ではニラは大切な食材として古くから利用されてきたのであろう。
ニラはベータカロチンやビタミンCの含有量が多く、その成分はビタミンB1と結合して吸収をよくする。胃腸にやさしい食材である。たくさんのお礼の肥料を施して、来年のおいしいニラに備えたい。