『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(原題:The Curious Case of Benjamin Button)
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ブラッド・ピット,ケイト・ブランシェット,
ティルダ・スウィントン,ジェイソン・フレミング他
ロードショーにて。
1920年代を代表するアメリカの小説家、
F・スコット・フィッツジェラルドの短編を映画化。
167分におよぶ大長編ですが飽きません。
1918年、ニューオーリンズ。
ボタン製造会社のオーナーとして成功するバトン夫妻に男の子が生まれる。
しかし、出産とともに夫人は死亡。
生まれた息子は、大きさだけは赤ん坊と同じ、
その容貌と肢体は80歳だった。
ショックを受けた父親は、赤ん坊を抱いて家を飛び出すと、
老人養護施設の前に置き去りにする。
施設の職員である黒人女性に拾われた赤ん坊は、
ベンジャミンと名付けられ、愛情をいっぱい受けて育つ。
そして、ベンジャミンの外見は少しずつ若返ってゆく。
見た目は老人だが、中身はまだ子どものベンジャミンは、
施設の入居者の孫娘で、6歳のデイジーに惹かれる。
デイジーもベンジャミンとの間に何かを感じ取り、
お互いにとって運命の人となるのだが……。
物語は、老いたデイジーが息を引き取る間際、
見守る娘にベンジャミンの日記を読ませるところから始まります。
父親がわが子を拒絶したのに対し、
施設入居者たちがベンジャミンに初めて対面したときの反応に感服。
「亡くなったおじいさんに似ているわ」という老婦人のひと言で和み、
みんな、老人の相手をするような、赤ん坊の相手をするような、
そのときどきに応じた接し方を自然になしています。
また、父親も、それっきり息子のことを忘れ去ったわけではなく、
施設の前を通っては息子の様子を窺います。
父親だとは明かさずに、ベンジャミンと酒を酌み交わすシーンが素敵。
働きに出たベンジャミンが出会う人びとも個性的で、
特に、ベンジャミンを売春宿に連れて行く船長は最高です。
老いるデイジーの不安と、
見た目は若返っても中身は老いてゆくベンジャミンの不安は同じだったはずですが、
同じだということがそのときにはわからなかったような気がします。
先日の『英語でしゃべらナイト』でインタビューを受けていたブラピ。
愛は永遠ではないと遠回しに答えていましたね。
限りあるから美しい?
何にせよ、美しくないブラピはCGといえども見たくない。
鬼才でならしたデヴィッド・フィンチャー監督なのに、
すっかりトゲがなくなりました。年のせいか。
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ブラッド・ピット,ケイト・ブランシェット,
ティルダ・スウィントン,ジェイソン・フレミング他
ロードショーにて。
1920年代を代表するアメリカの小説家、
F・スコット・フィッツジェラルドの短編を映画化。
167分におよぶ大長編ですが飽きません。
1918年、ニューオーリンズ。
ボタン製造会社のオーナーとして成功するバトン夫妻に男の子が生まれる。
しかし、出産とともに夫人は死亡。
生まれた息子は、大きさだけは赤ん坊と同じ、
その容貌と肢体は80歳だった。
ショックを受けた父親は、赤ん坊を抱いて家を飛び出すと、
老人養護施設の前に置き去りにする。
施設の職員である黒人女性に拾われた赤ん坊は、
ベンジャミンと名付けられ、愛情をいっぱい受けて育つ。
そして、ベンジャミンの外見は少しずつ若返ってゆく。
見た目は老人だが、中身はまだ子どものベンジャミンは、
施設の入居者の孫娘で、6歳のデイジーに惹かれる。
デイジーもベンジャミンとの間に何かを感じ取り、
お互いにとって運命の人となるのだが……。
物語は、老いたデイジーが息を引き取る間際、
見守る娘にベンジャミンの日記を読ませるところから始まります。
父親がわが子を拒絶したのに対し、
施設入居者たちがベンジャミンに初めて対面したときの反応に感服。
「亡くなったおじいさんに似ているわ」という老婦人のひと言で和み、
みんな、老人の相手をするような、赤ん坊の相手をするような、
そのときどきに応じた接し方を自然になしています。
また、父親も、それっきり息子のことを忘れ去ったわけではなく、
施設の前を通っては息子の様子を窺います。
父親だとは明かさずに、ベンジャミンと酒を酌み交わすシーンが素敵。
働きに出たベンジャミンが出会う人びとも個性的で、
特に、ベンジャミンを売春宿に連れて行く船長は最高です。
老いるデイジーの不安と、
見た目は若返っても中身は老いてゆくベンジャミンの不安は同じだったはずですが、
同じだということがそのときにはわからなかったような気がします。
先日の『英語でしゃべらナイト』でインタビューを受けていたブラピ。
愛は永遠ではないと遠回しに答えていましたね。
限りあるから美しい?
何にせよ、美しくないブラピはCGといえども見たくない。
鬼才でならしたデヴィッド・フィンチャー監督なのに、
すっかりトゲがなくなりました。年のせいか。