夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『チョコレート・ファイター』

2009年09月14日 | 映画(た行)
『チョコレート・ファイター』(英題:Chocolate)
監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ
出演:ジージャー・ヤーニン,阿部寛,ポンパット・ワチラバンジョン,
   アマラー・シリポン,タポン・ポップワンディー他

『マッハ!!!!!!!!』(2003)の監督によるタイの作品。
ブルース・リーにありったけの敬意を払っていることが
ひしひしと感じられるスーパーアクションにシビれました。

タイに渡っていた日本の大物ヤクザ、マサシは、
現地のマフィアのボスであるナンバー8の情婦、ジンと恋に落ちる。
やがて、度重なる密会がばれて、ナンバー8の逆鱗に触れる。
マサシの身を案じるジンは、マサシに帰国を促し、
自分はこの世界からすっぱり足を洗うことに。

実はマサシとの子どもを身ごもっていたジンは、
ひとりで出産して育てていた。
貧しいながらも娘とふたりの生活に喜びを感じ、
数年経ってから、マサシにもそのことを綴った手紙を送る。

娘のゼンは知的障害を抱えていたが、その身体能力の高さは超人的で、
目にしたアクションを一瞬にして体得する能力を備えていた。
体は大きいがいじめられっこのムンといつしか仲良くなり、
ゼンの能力を生かして、ふたりは小銭を稼ぎ始める。

ある日、ジンが大病を患っていることがわかる。
高額な薬代をどうやって工面するかをゼンとムンが悩んでいたとき、
昔、ジンがお金を貸していた人物のリストを見つける。
ゼンとムンは借金の回収に乗り出すのだが……。

ゼン役のジージャー・ヤーニンがめちゃキュート。
あの顔で、11歳からテコンドーを始め、12歳で黒帯、
14歳でインストラクターになったというのだから恐れ入ります。
そんな彼女が、本作に出演するために、
4年間みっちりアクションを叩き込まれたのだそうな。
同監督のウリは、常にノー・ワイヤー、ノー・CG、ノー・スタントですから、
本作も当然そう。マジでこんなことができるんかいなとビビります。

笑えるシーンも多々あって、
こんな楽しいアクション映画はひさしぶり。
特に精肉市場で繰り広げられるゼンと借金主らの対決シーンは笑いっぱなし。
全然頼りにならないけど、ゼンを守ろうと必死のムンも良し、
鍛え抜いた体を披露した阿部ちゃんの演技も抑えめでイケてます。
マフィアの女たちがみんなオカマなのもご愛嬌。

知的障害を持つスーパーアクション・ヒロインとは、
日本では及び腰になりそうで宣伝しづらいと思うんですけど、オススメ。
エンドロールもお見逃しなく。

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