夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈ら行〉

2013年12月30日 | 映画(ら行)
《ら》
『ライク・サムワン・イン・ラブ』(原題:Like Someone in Love)
日本/フランス作品。
イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督が、
日本を舞台に日本人キャストとスタッフで撮り上げた異色の作品。
80歳で独り身の元大学教授タカシは、デートクラブを通じて女子大生の明子を呼ぶ。
明子は、田舎から出てきた祖母に会わなかったことを気に病んでいた。
翌朝、タカシが明子を大学まで車で送り届けると、
明子の恋人で自動車整備工場を経営するノリアキが現れる。
ノリアキはタカシのことを明子の祖父だと勘違いし……。
キアロスタミ監督は好きなのですが、これは私はイマイチ。
色ボケ老人と終始不機嫌な女子大生にイライラ。
でもこういう女子に老いも若きもイカレてしまうのですねぇ。(^^;
ま、確かにめちゃくちゃかわいい子でした。

《り》
『リターン・トゥ・ベース』(原題:R2B)
韓国作品。
ハリウッドの空撮スタッフが参加したのがウリらしきスカイ・アクション大作。
空軍特殊飛行チームの戦闘機パイロット、テフンは自信過剰気味。
航空ショーで禁止されいた“ゼロノート”を披露したことからクビに。
しかし、その腕を見込まれて第21戦闘飛行隊に配属される。
特殊飛行チームにどうにかして戻ることばかり考えていたテフンだったが、
誰もがその腕を認める女整備士のセヨンを見かけ、
あまりに好みのタイプだったためにベタ惚れ、なんとか落とそうと必死。
その頃、北朝鮮では不穏な動きが信仰していて……。
犬猿の仲だったライバル操縦士と協力し合い、最後は見事に敵をやっつけるという、
まぁなんというのか普通に楽しめる娯楽作品です。
と言いつつ、そういうシーンを見ながら涙ぐんでしまったのですけれども。(^o^;

《る》
『ル・コルビュジエの家』(原題:El Hombre de al Lado)
日本では2012年秋に公開された2009年のアルゼンチン作品。
20世紀の代表的建築家ル・コルビュジエが設計した、
アルゼンチンに実存する“クルチェット邸”を舞台にしたサスペンス。
現在邸宅に住むのは(これは架空の話)著名な椅子のデザイナー、レオナルドとその妻子。
隣家の住人ビクトルが、レオナルドの家に向けて窓をつくろうとしたことから険悪な雰囲気に。
余っている陽光をほんの少し分けてくれるだけでいいのにと言うビクトルに、
そこに窓をつくるのは違法だ、絶対に認めないと言い張るレオナルド。
よくもまぁこんな話に家を貸す許可を与えたものだとビックリ。
ネタバレ全開で行くと、レオナルド夫妻が家を空け、娘がひとりになった折りに強盗が。
つくりかけの窓からその様子を見たビクトルは、娘を助けるべくレオナルド邸へ。
ところが犯人に撃たれて瀕死の状態に。
もちろんセキュリティー万全ですから、外出先で異変に気づいたレオナルド夫妻は即帰宅。
無事だった娘に階上にいるように言いつけ、救急車を呼ぶふりをしてビクトルを放置。
ビクトルが事切れたところで暗転。ビクトル邸の窓が埋められるシーンで終了。
面白いけれど、後味の悪さは相当なものです。酷いよぉ。

《れ》
『レッド・ライト』(原題:Red Lights)
『[リミット]』(2010)の監督によるアメリカ/スペイン作品。
科学者のマーガレットとその助手を務めるトムは、あらゆる超常現象を科学的に解明、
超能力や霊能力で利益を得ようとするペテン師たちの正体を暴いてきた。
そんな折り、過去にマーガレットが怪しむも正体を暴けなかった、伝説の超能力者サイモンが、
30年の沈黙を破って華々しい復活を遂げる。
「サイモンは危険すぎる」とマーガレットは忠告するが、トムはサイモンを調べはじめる。
シガニー・ウィーヴァー演じるマーガレットが中盤で死亡、
主役級の人をこんなに早く消しちゃうのかとビックリ。
サイモンにはやはり裏あり、トムこそが超能力者だったというオチですが、
伏線があちこちにちりばめられていて、なかなか面白かったです。
その能力を持つがゆえの葛藤をトム役のキリアン・マーフィが好演。
鳥がぶつからないように窓を開けておく。振り返ってみて納得の、好きなシーンです。

《ろ》
『ロラックスおじさんの秘密の種』(原題:Dr. Seuss' The Lorax)
大好きな『怪盗グルーの月泥棒』(2010)のスタッフによるアニメ。
少年テッドの暮らす町は何から何まで人工物で造られている。
それというのも実業家のオヘア氏がボトル詰めの空気を売りたいがため。
緑がないため空気も生まれないのだ。
けれども長年こんな環境下にいる住民は不便も疑問も感じていない。
テッドもそのうちの一人だったが、想いを寄せるオードリーが
本物の木を見せてくれる人がいればその人と結婚したいと言うのを聞いて発奮。
オヘア一味の目をかいくぐり、町の外へと木を探しに。
荒れ地にたった一人で暮らすワンスラーに尋ねると、
この世から木が消えてしまったのは自分のせいだと言い、
若き日のワンスラーと木の代弁者ロラックスおじさんの話を語りはじめる。
「誰かがやらなければ世界は変わらない」。
わかりやすいテーマにわかりやすいメッセージ、好感が持てました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする