『シネマ歌舞伎 野田版 鼠小僧』
作・演出:野田秀樹
出演:中村勘九郎,中村福助,中村橋之助,片岡孝太郎,中村勘太郎,中村七之助,
坂東新悟,中村獅童,坂東弥十郎,坂東吉弥,中村扇雀,坂東三津五郎他
去年紛失したなんばパークスシネマのメンバーズカード。
福島警察署で書類を血まみれにしてまで受け取ったのに、
結局、2月末日までになんばパークスシネマに行くことができず。
何の意味もなくなってしまった旧メンバーズカード、
なんとなく捨てられずに大事に取ってありますけれども。
土曜日に1本だけ観る時間ができ、なんばパークスシネマに。
ちょうどいい時間に上映しているのは本作しかなく、
新メンバーズカードをつくって鑑賞。
シネマ歌舞伎は『大江戸りびんぐでっど』以来。
なんばパークスシネマほか、全国30数カ所の劇場で開催されている「月イチ歌舞伎」。
歌舞伎の舞台を高性能カメラで撮影したものを毎月1週間限定で上映。
2015年の第1弾となる4月の演目が本作でした。
2003年8月、歌舞伎座において大ヒットとなった舞台です。
正月、江戸の町では『鼠小僧』の芝居が大人気。
芝居小屋の前で棺桶屋を営む三太(中村勘九郎)は、
見物客の中にそろそろお迎えが来そうな老人や病人を見つけては、念入りに金儲けの算段。
ある日、慶弔同時の行列があり、いったいどういうことかと三太が目を丸くしていると、
三太の義姉・おらん(中村扇雀)が姿を見せ、今日は娘(=三太の姪)・おしな(中村七之助)の輿入り、
しかし、おらんの夫(=三太の兄)・勢座衛門(中村獅童)が亡くなり、
同日に執りおこなわざるをえなくなったと言う。
勢座衛門の棺桶をタダでつくってくれと言われ、三太は絶対に嫌だと断るが、
番頭の藤太郎(坂東弥十郎)が勢座衛門の遺言状を預かっているとのこと。
それを聞かずにはおられまい。三太は棺桶をつくると約束。
ところが、読み上げられた遺言状には、遺産全額を赤の他人の與吉(中村橋之助)に相続させると。
善人と評判の與吉に渡すとあっては、誰も文句を言うことができない。
遺産をあきらめきれない三太は、與吉から金を取り返す方法を思案するのだが……。
2012年暮れに急逝を惜しまれた五代目・中村勘九郎、十八代目・中村勘三郎。
この野田秀樹版鼠小僧は、テンポ抜群、台詞も可笑しく、どれだけ笑ったことでしょう。
歌舞伎はほとんど見たことがない私でも知っている顔ぶれが楽しい。
夫を亡くしてから7日目に再婚したおらん役の中村扇雀、
夫を亡くして7年経っても独り身を守り、貞女の鑑と言われるお高役の中村福助。
このふたりの火花散るにらみ合いが傑作です。
実は後者は坂東三津五郎演じる大岡忠相のお妾で、貞女が聞いて泣く女。
とてもわかりやすくて、初心者も楽しめること請け合います。
月イチ歌舞伎ではスタンプラリーも開催中。
これがちょっぴり凝っていて、台紙に描かれた絵の上にスタンプを押すと、
それが舞台の某シーンを思い出させる趣向になっています。
毎月観に行ってしまいそう。
作・演出:野田秀樹
出演:中村勘九郎,中村福助,中村橋之助,片岡孝太郎,中村勘太郎,中村七之助,
坂東新悟,中村獅童,坂東弥十郎,坂東吉弥,中村扇雀,坂東三津五郎他
去年紛失したなんばパークスシネマのメンバーズカード。
福島警察署で書類を血まみれにしてまで受け取ったのに、
結局、2月末日までになんばパークスシネマに行くことができず。
何の意味もなくなってしまった旧メンバーズカード、
なんとなく捨てられずに大事に取ってありますけれども。
土曜日に1本だけ観る時間ができ、なんばパークスシネマに。
ちょうどいい時間に上映しているのは本作しかなく、
新メンバーズカードをつくって鑑賞。
シネマ歌舞伎は『大江戸りびんぐでっど』以来。
なんばパークスシネマほか、全国30数カ所の劇場で開催されている「月イチ歌舞伎」。
歌舞伎の舞台を高性能カメラで撮影したものを毎月1週間限定で上映。
2015年の第1弾となる4月の演目が本作でした。
2003年8月、歌舞伎座において大ヒットとなった舞台です。
正月、江戸の町では『鼠小僧』の芝居が大人気。
芝居小屋の前で棺桶屋を営む三太(中村勘九郎)は、
見物客の中にそろそろお迎えが来そうな老人や病人を見つけては、念入りに金儲けの算段。
ある日、慶弔同時の行列があり、いったいどういうことかと三太が目を丸くしていると、
三太の義姉・おらん(中村扇雀)が姿を見せ、今日は娘(=三太の姪)・おしな(中村七之助)の輿入り、
しかし、おらんの夫(=三太の兄)・勢座衛門(中村獅童)が亡くなり、
同日に執りおこなわざるをえなくなったと言う。
勢座衛門の棺桶をタダでつくってくれと言われ、三太は絶対に嫌だと断るが、
番頭の藤太郎(坂東弥十郎)が勢座衛門の遺言状を預かっているとのこと。
それを聞かずにはおられまい。三太は棺桶をつくると約束。
ところが、読み上げられた遺言状には、遺産全額を赤の他人の與吉(中村橋之助)に相続させると。
善人と評判の與吉に渡すとあっては、誰も文句を言うことができない。
遺産をあきらめきれない三太は、與吉から金を取り返す方法を思案するのだが……。
2012年暮れに急逝を惜しまれた五代目・中村勘九郎、十八代目・中村勘三郎。
この野田秀樹版鼠小僧は、テンポ抜群、台詞も可笑しく、どれだけ笑ったことでしょう。
歌舞伎はほとんど見たことがない私でも知っている顔ぶれが楽しい。
夫を亡くしてから7日目に再婚したおらん役の中村扇雀、
夫を亡くして7年経っても独り身を守り、貞女の鑑と言われるお高役の中村福助。
このふたりの火花散るにらみ合いが傑作です。
実は後者は坂東三津五郎演じる大岡忠相のお妾で、貞女が聞いて泣く女。
とてもわかりやすくて、初心者も楽しめること請け合います。
月イチ歌舞伎ではスタンプラリーも開催中。
これがちょっぴり凝っていて、台紙に描かれた絵の上にスタンプを押すと、
それが舞台の某シーンを思い出させる趣向になっています。
毎月観に行ってしまいそう。