『サイラー ナラシムハー・レッディ 偉大なる反逆者』(原題:Sye Raa Narasimha Reddy)
監督:スレーンダル・レッディ
出演:チランジーヴィ,ナヤンターラー,タマンナー,スディープ,ジャガパティ・バーブ,ヴィジャイ・セードゥパティ,
ヘンリー・メイナード,オスカー・スカガーバーグ,アミターブ・バッチャン,アヌシュカ・シェッティ他
最近ハマっている“ひとりなんばグランド花月”。
ひとりでオンライン予約すると、出入り口すぐ横の端っこ席を取れることが多いんです。
前日は祇園で酔っぱらっているから、翌日朝イチの回を取るのは無謀だと思いましたが、
3連休の中日だもの、頑張れば翌日もまだ休み。這うように起きてなんばへ。
その後、さらに無謀だとは思いましたが、吉本新喜劇を見て泣くほど笑ったら元気が出て、
塚口サンサン劇場へ向かい、気になっていた本作も観ることができました。
昨秋、“熱風!!南インド映画の世界”で上映されていた2019年のインド作品。
ラーム・チャランがこの先お父さんそっくりになったら嫌だなぁと思っていましたが、親父の印象が変わる。
この人、今年69歳になるというのに、なんだ、カッコイイじゃあないか。
長尺ボリウッドの例に漏れず、本作も167分。寝るかと思ったけど、面白くて寝る暇なし。
1840年代、南インドのレーナードゥ地方には61の領主国家がありました。
それを征服しようとしていたのがイギリス東インド会社。
冒頭に登場するのは1857年のウッタル・プラデーシュ州の都市ジャーンシー。
イギリス軍に包囲されて怯える兵士たちを鼓舞しようと女王が話すのがサイラー・ナラシムハー・レッディのこと。
領主のうちのひとりだったサイラーは、イギリス東インド会社の言いなりになることに反発。
自分たちの畑を自分たちで耕して育てた穀物を、何もしない連中が根こそぎ持って行くなんて許してはならない。
今後は穀物による税をいっさい支払わないと言い切ります。
そんなことを言えばどんな目に遭わされるかわからないと、おとなしく増税に応じようとする領主も多いなか、
サイラーはイギリス東インド会社によって禁じられていた祭りなども再開。
領民たちはサイラーと共に戦うと決め、覚悟を決めて賛同する領主も出てきます。
こうして一致団結した彼らは、自分たちを見下して搾取する白人をインドから追い払う戦いに挑みます。
けれど、そこではやはり金が動いて、裏切る者もひとりやふたりではありません。
何が何だかわからずにハマった『RRR』も、これを観てからまた観ればよくわかりそう。
『RRR』のエンドロールに登場するインドの英雄たちの始祖がサイラーだということですね。
チランジーヴィのみならず、ヴィジャイ・セードゥパティなどボリウッドの人気俳優も出ていることが嬉しい。
大作です。面白かった。