『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(原題:Rock, Stock and Two Smoking Barrels)
監督:ガイ・リッチー
出演:ニック・モラン,ジェイソン・ステイサム,ジェイソン・フレミング,デクスター・フレッチャー,スティング,
スティーヴン・マッキントッシュ,ヴィニー・ジョーンズ,レニー・マクリーン,P・H・モリアーティ他
めっちゃ面白かったことは覚えているけれど、劇場では観たことがない。
これはぜ~ったい観に行かなきゃ後悔すると思ってなんばパークスシネマへ走りました。
現在リッチー監督は55歳だから、本作の公開当時は30歳。
イギリスの俊英としてもてはやされ、この1本で一流監督の名を得ました。
なんてったって、新人監督でありながら英国の映画興行収入1位を稼いだのですから。
マドンナと別れた後は一回り以上下のモデル、ジャッキ・エインズリーと再婚。
人のよさそうなオッサンの顔をしていますが、結婚相手はみんな派手だわ(笑)。
さて、本作について。
始まってしばらくのうちは、登場人物が多すぎてワケがわからない。
こんなややこしい話だったっけと思っていたら、すぐに面白さが炸裂。ニヤニヤが止まりません。
ロンドンの下町。
エディ、ベーコン、トム、ソープは盗品を売るなどして小銭を稼ぐ4人組。
一攫千金を狙って“ハチェット(=手斧)”の異名を持つハリーが仕切る賭場に出たい。
金のない奴は出られないから、4人で金を出し合ってなんとか10万ポンド集める。
ギャンブルの才覚があるエディが皆の金を預かって賭場へと乗り込むものの、
ハリーは部下を使ってひそかにイカサマをおこない、
エディに50万ポンドもの借金を負わせて1週間以内の返済を求める。
そんな大金を用意できるわけがない。4人はない知恵を出し合うが無理に決まっている。
指を詰めて済めばいいほうで、命もどうなることやら。
絶望的な気分になっているとき、エディの部屋の隣室でよからぬ相談をしているのが壁越しに聞こえてくる。
どうやら金持ちのぼんぼんが小遣い稼ぎに大麻を育てて売っているらしく、
それが上物であることから、客は富裕層の人間ばかり。
鍵はいつも開けっぱなし、大麻も金もたんまり部屋に放置されている。
あれを全部いただいてしまおうというのが隣室の相談。
隣室の悪党が持ち帰った大麻と金をこちらが奪い取ってやろうじゃないか。
4人は計画を練って実行、いとも簡単に成功したかに見えたが……。
めちゃくちゃ面白いです。
まさに金は天下の回りものというやつで、ついでに大麻も天下の回りもの。
そうそう簡単には転がっていないし、もとをたどればぐるぐる回っていただけ。
リッチー監督のお気に入り、ジェイソン・ステイサムは私のお気に入りでもありますが、
この頃の彼よりも今の彼のほうが好きだなぁ。何が違うのかしら。
見た目はそれほど変わっていないように思うけど、なんか今のほうが断然カッコイイ。
カッコイイんだけどみんなどこかマヌケで、そのマヌケっぷりに笑ってしまう。
4人組のあとの3人にはニック・モラン、ジェイソン・フレミング、デクスター・フレッチャー。
エディの父親を演じるスティングがまた超シブくて。
借金の取り立て屋はいかつすぎるヴィニー・ジョーンズ。
彼の最後の台詞を借りたい。「面白かったぜ」。
サイコー。また劇場で上映されたら必ず観に行きたいです。