『湯道』
監督:鈴木雅之
出演:生田斗真,濱田岳,橋本環奈,戸田恵子,寺島進,厚切りジェイソン,浅野和之,
笹野高史,吉行和子,ウエンツ瑛士,朝日奈央,吉田鋼太郎,夏木マリ,柄本明他
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
世界的に評価された『おくりびと』(2008)の脚本家・小山薫堂が2015年から提唱している“湯道”。
今では給湯器メーカーのノーリツが“湯道百選”というのサイトを公開しているとのこと。
で、そんな小山氏が自ら脚本を手がけて映画にしたのが本作、お風呂エンターテインメント。
監督はこういうエンタメが大得意、TVドラマでも活躍する鈴木雅之。
ロケ地はどこなのかなと思ったら、京都の松竹撮影所内だそうで。すごいセットだ。
いざ独立してみるとなかなか仕事を受注できず、肩書きの大きさを実感している。
東京でどう暮らして行こうかと迷うなか、久しぶりに故郷に顔を見せることに。
実家は地元の人びとに長年愛されてきた銭湯“まるきん温泉”。
先代だった父親の死後、次男の悟朗(濱田岳)が後を継ぎ、
住み込みで働く秋山いづみ(橋本環奈)とふたりで銭湯を切り盛りしているらしい。
そこへ帰ってきたのが、父親の葬儀にすら出席しなかった史朗。
実は史朗の目的は、銭湯を畳んでマンションに建て替えるという計画を進めるため。
そうとは知らない悟朗も史朗に何か魂胆ありと考えるが、
もともと仲が良いとは言えない兄弟だから、悟朗は史朗とろくにしゃべろうとせず……。
めちゃめちゃよかったわけではないけれど、誰でも楽しめる作品だと思います。
生田斗真、濱田岳、橋本環奈以外のキャストもなじみのある顔ばかり。
一番風呂で歌を唄うのを楽しみにしている客は天童よしみで、その息子役がクリス・ハート。
湯道の家元役が角野卓造で、彼の内弟子に窪田正孝。
風呂に無償で薪を運んで火にくべては、入浴して帰ってゆく謎の風呂仙人に柄本明。
源泉掛け流し主義者の評論家に吉田鋼太郎、その秘書に朝日奈央。
銭湯好きのDJにウエンツ瑛士などなどなど、知っている人だらけです。
そこそこ笑えて、たまにしんみりできて、ハッピーエンド。
テレビでじゅうぶんとも言えますが、この風呂は大画面で見るほうが楽しいかと。
銭湯を一緒に訪れた夫婦が桶を鳴らし合って会話する「ひびき桶」が○。
あと、やっぱり“上を向いて歩こう”は良い歌です。