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夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈な行〉

2010年12月20日 | 映画(な行)
《な》
『NINE』(原題:Nine)
巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の『8 1/2』を基にしたブロードウェイ・ミュージカルを映画化。
新作映画『ITALIA』の撮影目前の監督グイド。
マスコミに向けて大々的に制作発表したものの、
実はアイデアがまるで浮かばず、脚本すら未完成。
プレッシャーは限界に達し、女に慰めを求め、幻想の世界へと逃避する。
豪華なキャストに惹かれますが、
ミュージカルに撤したほうが魅力が伝わってきたかも。
眠気に襲われてしまいました。

《に》
『2012』(原題:2012)
売れない作家ジャクソンは、リムジンの運転手で食いつないでいる。
別居する子どもと久々に再会した折り、
怪しげな男から地球滅亡の危機が迫っていると聞く。
男が言うには、それを知る各国政府が巨大船を製造し、
世界中の一部の金持ちだけを乗船させて、
危機をやり過ごそうとしているらしい。
と言っている間に、各地で地震に津波に噴火が発生。
ジャクソンは、別れた妻と子どもを守るため、
巨大船のある場所を目指して車を走らせるのだが……。
アホくさ~と思いつつ、めっちゃ楽しかったです。
この手のSFパニック映画は決して嫌いにはなれません。

《ぬ》
『ぬくぬく』
6/14の日記参照。今年の作品ではなくてすみません。
「しま」の愛らしさに免じて許してくださ~い。

《ね》
『ねこタクシー』
人づきあいが苦手な間瀬は、教師を辞め、タクシー運転手となって4年。
しかし、道も覚えられない、客と会話するのも無理、営業成績は最下位。
そんな間瀬が公園で休憩中、泰然とした三毛猫と出会う。
「御子神」と書かれた首輪が付けられていたことから、
間瀬はその猫を「御子神さん」と呼び、タクシーに同乗させるように。
御子神さんのおかげで客との会話も弾み、営業成績がぐんぐん伸びるのだが……。
保健所の責任者のお母さんの台詞がよかったなぁ。
「抱いてみれば、この猫が幸せかどうかがわかる」。

《の》
『脳内ニューヨーク』(原題:Synecdoche, New York)
NYに暮らす劇作家ケイデン。
妻のアデルは、覇気のない彼に失望し、娘を連れてベルリンへと去ってしまう。
その後、彼の作品がある賞を受賞、巨額の賞金を手にしたことが転機に。
彼は、賞金すべてをつぎ込んで、巨大な倉庫の中に、
自分の頭の中にある「もう一つのNY」を作り上げるプロジェクトを発足。
起用した俳優陣に、舞台内のNYに自分の人生を構築するよう指示をする。
非常に難解。こんな話を思いつく人の頭の中に興味が湧きます。

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今年観た映画50音順〈た行〉

2010年12月17日 | 映画(た行)
《た》
『ダウト 偽りの代償』(原題:Beyond a Reasonable Doubt)
『条理ある疑いの彼方に』(1956)のリメイク。劇場未公開。
TV局の記者CJは、検事ハンターが証拠を捏造して
連戦連勝を勝ち取っているのではないかと睨む。
そこで、CJ自ら殺人事件の容疑者となり、証拠捏造を暴こうとする。
そして、ここぞというときにハンターの不正を指摘できるよう、
信頼のおける同僚の協力のもと、入念に計画を立てるのだが……。
お約束のどんでん返しがなんとも後味悪し。

《ち》
『小さな命が呼ぶとき』(原題:Extraordinary Measures)
妻と3人の子どもたちに囲まれて暮らす、有能なビジネスマン、ジョン。
しかし、長女と次男は難病“ポンペ病”に冒されていて、
長くても9歳までしか生きられないと言われている。
ジョンは、ポンペ病研究の第一人者である博士ロバートのもとを訪れると、
治療薬開発のための援助を申し入れる。
会社を辞めたジョンは、ビジネスマンとしての才覚を発揮、資金集めに奔走する。
アクションスターのイメージの強い主演2人が人間ドラマで魅せます。

《つ》
『つむじ風食堂の夜』
同名小説の映画化。
月舟町にある小さな洋食屋、つむじ風食堂。
そこに集う個性豊かな常連客たち。
帽子屋、古本屋、果物屋、売れない舞台女優など。
初めてその食堂へ入った、雨降りの研究家である「私」の観点から描かれる、
些細な出来事、ちょっとした会話の幸せ。

《て》
『てぃだかんかん 海とサンゴと小さな奇跡』
沖縄で生まれ育った健司は、本土で事業に失敗し、借金を抱えて帰郷。
バーを開店したところ、それが大当たりで借金完済。
地元のマドンナだった由莉と結婚、2人の子どもにも恵まれる。
ところが、突然、バーを辞めてサンゴの養殖を始めると言う。
海をこよなく愛す健司の、後世に美しい海を残したいという願いからだった。
世界初の養殖サンゴの移植・産卵に成功した金城浩二氏の実話に基づく。
とてつもないお人好し夫婦。こんな夫婦に救われる。

《と》
『時をかける少女』
ご存じ、筒井康隆の名作SFの実写映画化。
アニメ版でヒロインの声を務めた仲里依紗主演。
高校3年生のあかりは、事故で昏睡状態に陥った母親の願いを叶えるため、
母親が開発した薬を使って1972年の4月にタイムリープすることに。
ところが、誤って1974年2月にタイムリープしてしまい……。
突っ込みどころ満載のくせして、なんだかわからないけど、いいんです。
とにかくいい!と思わせるのは、この原作のスゴイところ?

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今年観た映画50音順〈さ行〉

2010年12月15日 | 映画(さ行)
《さ》
『サザン・ベルズ』(原題:Southern Belles)
2005年の未公開作品をなぜか今年DVD化。
ベルとベル、同じ名前のふたりの少女が南部の田舎に住んでいる。
一緒に育ち、一緒に大人になって、
ひとりはバーテン、ひとりはスーパーの店員に。
あるとき、都会へ出て行こうと決意。そのために貯金を始める。
田舎の風景と人柄に、和んだり、イライラしたり。
前向きなベルを応援したくなります。

《し》
『色即ぜねれいしょん』
みうらじゅんの自伝的小説を映画化。
1974年の京都。仏教系男子校に通う乾は、ボブ・ディラン命の文化系男子。
ヤンキーや体育会系が幅を利かせる高校においては、
恐ろしくてロック魂を披露することはできない。とっても中途半端。
同類の友だち、伊部と池山から夏休みに隠岐島へ行こうと誘われる。
なんでもそこはフリーセックスの島らしい。
ギター片手に妄想を膨らませつつ隠岐島へと向かう純。
青春は、モヤモヤするほど、ドキドキする。
好きだ、このキャッチコピー。

《す》
『スイートリトルライズ』
江國香織の同名小説の映画化。
テディベア作家の瑠璃子とIT企業に勤める聡は結婚3年目。
周囲からは仲睦まじい夫婦と思われているが、
本当はふたりの間には深い溝が生じている。
そんなときに、テディベアの個展で春夫に出会う。
一方の聡は学生時代のサークルの同窓会で後輩であるしほと出会い……。
これもキャッチコピーが印象に残ります。
人は守りたいものに嘘をつく。
だけど、ちょっと綺麗事に終わりすぎの感あり。

《せ》
『戦場でワルツを』(英題:Waltz with Bashir)
イスラエル出身監督による異色のドキュメンタリー・アニメ。
1980年代のレバノン戦争で、イスラエル国防軍の歩兵だった監督は、
なぜか当時のことを思い出せないことに気づく。
失われた記憶を取り戻そうと、監督はかつての戦友を訪ね歩くことに。
イスラエル人が自国の国防軍をこんなふうに描写するということは凄い。
スタイリッシュな映像にのみ込まれます。

《そ》
『ソルト』(原題:Salt)
優秀なCIA分析官である女性イヴリン・ソルトは、
ロシアから逃亡してきた謎の密告者を尋問する。
ところが、ソルトこそがNYに潜伏中のロシアのスパイであるとその密告者が告白。
ソルトは何かの罠だと必死に訴えるが、同僚たちは耳を貸そうとしない。
その場から彼女は逃走して追われることになるのだが……。
アンジーは相変わらずカッコイイけれど、
続編をにおわせる終わり方はないほうが良かったような。

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今年観た映画50音順〈か行〉

2010年12月13日 | 映画(か行)
《か》
『過速スキャンダル』
韓国の作品。
大人気のラジオDJで30代半ばのヒョンスは、
高級マンションで独身生活を満喫していたが、
ある日、若い女性が幼い子どもを連れて押しかけてくる。
彼女が言うには、自分はヒョンスの実の娘で、つまりこれはあなたの孫。
ゴシップが命取りとなる業界で、瀬戸際に立たされることとなるのだが……。
この孫が最初は憎たらしい顔つきにしか見えないんですが、
途中から愛らしいのなんのって。心温まるコメディ。

《き》
『きみがぼくを見つけた日』
同名小説の映画化。
自分自身では制御不能な時空移動に突如陥ってしまうヘンリー。
幼い頃に30代の彼に出会ったクレアは、20歳のときに28歳のヘンリーに再会。
時間軸が異なるふたりが、試練を乗り越えるたびに深める絆。
『ハルク』(2003)で怒ると肉体が巨大化する男を演じたエリック・バナが、
本作では自分の意志に関係なく過去へ未来へと飛ばされる男に。
どちらの苦悩も強烈。
余談ですが、『ハルク』に関して、大槻ケンヂが
「あんなに巨大化しても破れないパンツの素材って何だ!?」と言っていたのが私のツボ。
そのせいで本作もどこか笑ってしまい……。ごめんなさい。

《く》
『クレイジー・ハート』
57歳のカントリー歌手バッドが一世を風靡したのは過去のこと、
今や落ちぶれてドサ回りの日々。酒量ばかりが増えてゆく。
かつての弟子トミーの活躍ぶりに心穏やかではいられない。
ある日、親子ほども年の離れた地方紙の女性記者ジーンの取材を受け、
期せずして夜を共にしてしまう。
女手ひとつで幼い息子を育てているジーンは、
バッドとのつきあいに戸惑いを見せるが、いつしか心が解けて……。
『レスラー』(2008)のカントリー歌手版。
ありとあらゆる状況が似ているけれど、どちらも心を捉えて離さない佳作。

《け》
なし。

《こ》
『今度は愛妻家』
同名舞台劇の映画化。
かつての売れっ子カメラマン俊介は、すっかりぐうたらな毎日。
そんな夫に文句を言いつつも世話を焼く妻のさくら。
ある日、さくらは友だちと箱根旅行へ。
出発したさくらと入れ替わりに自宅兼スタジオへやって来た女優志願の女性と、
いいムードになった頃にさくらが引き返して来る。
俊介に呆れ果てたさくらは、それきりなかなか戻って来ない。
しばらくは独身生活を満喫していた俊介だが……。
前知識なしで観た私の衝撃度はめちゃ高くて、涙の嵐。

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今年観た映画50音順〈あ行〉

2010年12月11日 | 映画(あ行)
恒例におつきあいください。
良くも悪くも思いついた順に、五十音順に1本ずつ。
今年封切orレンタル開始で、極力、書いていない作品を。
ネタバレ御免。

《あ》
『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』(原題:Anvil! The Story of Anvil)
1970年代に結成されたヘヴィメタバンド、アンヴィルを追ったドキュメンタリー。
今も人気のメタリカやスレイヤーといったバンドに、
当時は少なからず影響を与えたにもかかわらず、以降は鳴かず飛ばず。
けれど、彼らは決して音楽を止めようとせず、
スーパーなどで働きながら、50歳になった今も夢を諦めていない。
ヘヴィメタは苦手だという人にもぜひ。格好ワルくて格好イイ。

《い》
『いばらの王 King of Thorn』
岩原裕二のコミックの映画化。
感染すると石化して死に至る病“メドゥーサ”が大流行。
治療法の確立した未来へ、選ばれた160人を冬眠状態で送り込むことに。
ところが、彼らが目覚めたのは、いばらと凶暴な生物に囲まれた廃墟の中。
少女カスミら生き残った人びとは脱出を試みるが……。
難解な部分もあるアニメ。観返したくなる面白さ。

《う》
『運命のボタン』(原題:The Box)
原作は1970年に発表された短編小説。
生活に困窮するルイス夫妻のもとへ、箱が届く。
謎の男がやって来て言うには、箱の中のボタンを押せば、
100万ドルが夫妻のものとなるが、見知らぬ誰かが死ぬ。
決断期限の24時間後が迫り、妻はボタンを押すのだが……。
はっちゃけディアスにはシリアスすぎ。救いのない話。
あなたならどうする?

《え》
『エグザム』(原題:Exam)
イギリスの作品。
某有力企業の採用最終試験に残った8人。
窓のない密室に武装した警備員。机の上には白紙の用紙1枚。
制限時間は80分、試験のルールは3つ。
試験監督および警備員に話しかけてはならない。
自分の試験用紙を破損してはならない。
部屋から出てはならない。
出題が何かすらわからない状態で、8人はどうするのか。
『インシテミル 7日間のデスゲーム』とシチュエーションが似ていますが、
原作が気の毒なそれよりも、こっちのほうが○。

《お》
『大洗にも星はふるなり』
クリスマス・イブ、茨城県大洗の海の家に集まった6人の男。
彼らはひと夏をここで過ごしたバイト仲間で、
いずれもマドンナだった江里子から呼び出されたらしい。
自分だけが呼び出されたと思って来てみたらそうではなく、
肝心の江里子は来ていない。
『キサラギ』(2007)のようなノリですが、ちょい軽い。

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