夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語』

2010年12月08日 | 映画(や行)
『約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語』(原題:The Vintner's Luck)
監督:ニキ・カーロ
出演:ジェレミー・レニエ,ギャスパー・ウリエル,ヴェラ・ファーミガ,
   ケイシャ・キャッスル=ヒューズ,ヴァニア・ヴィレール他

前述の『森崎書店の日々』が終わると一旦退場。
まったく同じ劇場で本作が上映されるので、もう一度入ります。
古書店主風の独り客が大半を占めたさっきとはがらりと変わり、
カップル多し。私はひとりで。(^o^)

ニュージーランド人の女流監督が、フランスを舞台に撮り、
ベルギー人やフランス人などの役者たちは英語の台詞を話す不思議。
無理やりやがなと思わなくもないものの、
すぐにそんなことが気にならなくなります。

だって、ワイン造りに生涯を捧げる男の話かと思いきや、
いきなり半裸の美形で胸板の厚い天使が出て来るんですからね。
そっちのほうが不思議で、台詞の違和感なんてぶっ飛びます。

1808年のフランス、ブルゴーニュ地方。
葡萄農家の息子で天才肌のソブランは、葡萄造りにとどまらず、
自らの手で最高のワインを造ると心に誓っている。

そんなある日、畑で飲んだくれていた彼の前に現れたのは天使のザス。
ザスは葡萄の苗木をソブランに贈り、ワイン造りのノウハウを伝授する。
今後毎年、同じ日にここで会おうと約束すると姿を消す。

地元の有力者である伯爵が所有するワイナリーに葡萄を売らなければ稼げない。
けれど、葡萄を売ってしまえば自分のワインは造れない。
貧しい暮らしを強いられるが、妻のセレストに支えられ、
ザスの助言に従いながらワイン造りに賭けるソブラン。

やがて、伯爵が亡くなり、姪のオーロラがワイナリーを引き継ぐことに。
オーロラは、伯爵が密かに絶賛していたソブランをチーフ醸造家として迎える。
ふたりが力を注いだワインは、いつしかパリでも評判となり……。

ワインが飲みたくなること必至の126分。
劇場では飲みきりサイズのワインとチーズを販売中。

ザスのワインに対するコメントには、唸らされることしきり。
また、ワインの味について型通りの表現しかできないオーロラに、
ソブランが「そんな例え方は誰でもできる」と言い放つシーンにも興味津々。

ソブランとザスの絡みっぽいシーンはちょい引きますが、(^^;
律儀に一年毎に登場する美形のザスの言葉は、
ワイン以外に関することも深みがあって素敵です。
浮いたり沈んだりのソブランの人生は見応え十分。
何語でもよろし。

脱ぎっぷりの良すぎる女優陣に乾杯。

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