ちょうど
2年前に出版された本の、パート2
◆阿部 了 阿部 直美・木楽舎◆
買ってはみたものの、モッタイナクテなかなか読めず(笑)
けど昨夜、「不眠週間」に突入したと知ったので読んでみた
やっぱり「いい本」だった
レシピ本ではないから、細かく内容が紹介されてるワケでもないし
作り方が載ってるわけでもない.....................
でっかく「お弁当」と「ご本人」の写真が掲載され
その方のインタビュー記事が、温かく丁寧な目線で綴られている
美味しそうだしあったかい本です
おひとりおひとり、丁寧に読んでいたら4時間半かかってしまった
ただ、前作を読んでいた自分と明らかに違っていたことは
「この記事は、震災前かな?後かな?」といちいち拘るとこ
あれから、全てのことを「この基準」で考えるようになってしまった
前か後か
後半のページに、震災後の「岩手県宮古市田老」での取材記事が載っていた
看護師さんと理容師さん
当時の状況も語られていて胸が痛かったけれど、いちばんグッサリときたのは
後記で語られている、理容師さんの「奥さん(おなじく理容師)」の言葉だった
その理容師さんの「おべんとう」は、とても美味しそうな「おにぎり2個」
ご本人いわく、奥さんに負担がかかるからと.................
お弁当じゃなく「おにぎり」にしようと自ら提案したのだとか
笑顔で「おにぎり」を頬張っている写真が載っている
もともとご夫婦で営まれていたので、お弁当をもたせてもらうのは
被災し、別々の場所で働くようになってからだとか...........
時間が経って冷めたほうが美味しいんだよねぇ
お弁当のことを、アタシはそう思っているけれど
奥さんを訪ねたとき、奥さんは困惑されていたそうだ
「あんな普通のおにぎり、本当に撮るの?」
著者いわく、「もっと手の込んだものを用意したいという、妻心が痛いほど伝わってくる」
その後に仰ったらしい言葉は....................
【おにぎりも、本当だったら握ってすぐの温かいのを食べて欲しいの】
このセリフがでてくる背景って、いったいどんなものなのか
なにもわからないクセに「おまえが泣くなっ」と思ったけど、涙がとまらなかった