めいすいの写真日記

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映画「ウエストサイド物語」

2021-04-16 | 映画

                            NHK BS プレミアム・シアター 2021/4/11

 アカデミー作品賞、監督賞、助演男優賞、助演女優賞など10部門を受賞、70ミリで製作された映画史上不滅の名作ミュージカル。シェークスピアの「ロミオとジュリエット」をもとに、ニューヨークのダウンタウンの不良グループ リフ率いるジェット団とプエルトリコ人ベルナルド率いるシャーク団の抗争と、トニーとマリアの許されない純愛を、ダイナミックなダンスと数々の名曲で描く。「マリア」「トゥナイト」「アメリカ」「サムホエア」「クール」などの曲はその中でも傑出している。また、当時としては鮮烈なカラー映像が美しく、画像もシャープである。

【監督】ロバート・ワイズ
【原案・監督・振付】ジェームス・ロビンス
【原作】アーサー・ローレンツ
【脚本】アーネスト・レーマン
【撮影】ダニエル・L・ファップ
【音楽】レナード・バーンスタイン (作詞)ティーブン・ソンドハイム
【出演】
    ナタリー・ウッド          ・・・ マリア
    リチャード・ベイマー   ・・・ トニー
        ジョージ・チャキリス   ・・・ ベルナルド 
    リタ・モレノ             ・・・ アニタ
        ラス・タンブリン     ・・・  リフ          他
【製作国】アメリカ 1961
【原題】WEST SIDE STORY

ウエストサイド物語の中では優れた歌とダンスが行われるが、特に全編を通してダンスはキレキレの連続であるが、その名場面のいくつかを取り上げてみたい。

 中立地帯のダンスホールで開かれたダンスパーティでジェット団とが鉢は合わせし、ダンスの技を競う。「マンボ」の曲での踊りは見事である。また、他の場面も含めリフのアクロバティックな動きは優れた体操選手のよう。
 この曲は後にバーンスタインが監修した「シンフォニックダンス」の中でも人気があり、特にグスタヴォ・ドゥダメル指揮シモンボリバル・ユース・オーケストラの演奏がノリノリで凄い。一聴をお勧めする。
 このダンスパーティでマリーとトニーは運命的な出会いをする。

 最も有名な曲の一つ、トニーの歌う「♪マリア」。マリアに魅せられたトニーは恋心を歌う。

  こちらも人気のある曲「♪トゥナイト」。
 「♪マリア」から「♪トゥナイト」まではストーリーは流れるようで見応えがある。

シャーク団の男女の踊り「アメリカ」。難しい人種差別問題をティーブン・ソンドハイムが上手く作詞して場を盛り上げている。
 踊りは、リタ・モレノの独壇場。その上手さは特筆に値する。

 悲劇が起こり追い詰められたトニーとマリアが歌う「♪サムホエア」哀切感が漂う。

 シャーク団とジェット団のお互いの憎しみは頂点に達するが、シャーク団の頭を冷やせと歌う「♪クール」は歌も踊りもスピード感があり、素晴らしい。

【感想】
 ストーリーは二つの不良グループの抗争となっているが、実は登場する人物は真面目で街で非行を繰り返すような青年達ではない。服装も乱れたところはない。
 たまたま?殺人が起こってしまったという内容で、実は中流社会の出来事かと思えるほどである。
 このことが基本にあり、ストーリーが安定して踊りや歌の素晴らしさを際立たせいるのではと思う。
 バーンスタインがこのミュージカルを作曲したのだが、すでにブロードウェイで上演されていたために「映画で使われた新曲」の条件を満たさなかった。このため、アカデミー賞「歌曲賞」の対象にならなかった訳である。なお、「歌曲賞」選ばれるのは一曲だけという。もしかりに新曲だとしたら、何が選ばれたのだろうか?
日本で公開された当時は、「トゥナイト」をよく耳にしたような気がするが・・・。
 いずれにしても、名曲が満載のミュージカルだといえるだろう。

バーンスタイン作曲 「ウエスト・サイド・ストーリー」より「シンフォニックダンス」・・・めいすいの写真日記  2015-6-16

(了)