アンサンブル金沢×奥井紫麻(Pf)
2021年11月7日 NHK Eテレ
今年の「NHK音楽祭」は日本各地の5つのオーケストラと5人の若手ピアニストの饗宴
として始まりました。
今回は、アンサンブル金沢と奥井紫麻との共演でモーツアルトのピアノ協奏曲第23番。
アンサンブル金沢は指揮者は井上道義で楽団員30名の室内管弦楽団。楽器編成としては小編成で
こぢんまりとしたものとなっています。外国人演奏者の割合が多いとのこと。
はじめにモーツアルトの交響曲第29番が演奏されました。モーツァルトの初期の作品の傑作で
小編成で演奏されます。これが18歳で作曲されたというのは驚きです。
明るく華やかに演奏されました。
奥井紫麻(しお)さんは ”17歳の新星” 現在ロシアで学び、12歳で世界的指揮者
ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団と共演している才媛。
世界各地の音楽祭にも出演しているとのこと。
モーツアルトの協奏曲第23番は現在最も弾きたいと思っている曲で「高揚感であったり、
幸せな感情だったり、天国に導かれるような感じの曲想だなと思っていて、
それと対照的なのが第2楽章で人生の絶望だったりとか 、そういった人生を反映している
作品でもあるなど・・・、モーツァルトの音楽を通して,音楽そのものの素晴らしさだっり、
感情だったりとか自由に受け取っていただけたらいいな」との話がありました。
今回の演奏は好きな曲というだけあって、若々しい感情を込めた見事なものでした。
特に第二楽章ではモーツァルトの緩徐楽章らしい、気品のある雰囲気でしたし、
第三楽章では笑みを浮かべるなど明るく楽しげな気分もでていました。
今後のさらなる活躍を期待します。