めいすいの写真日記

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ウィーン・フィル シェーンプルン夏の夜のコンサート2021

2021-08-11 | コンサート

                                                                                                                              BSプレミアム 2021/8/9

遠方への憧れ」というテーマで開催されたこのコンサートは2004年から実施されており、毎年数万人の観客が訪れる。
 しかし今年はコロナ禍があり、3000人ほどの観客となった。医療従事者が含まれており、労をねぎらったという。
 写真は宮殿の表玄関側だが、とても明るい、例年よりも開始が早かったようだ。

指揮はダニエル・ハーディングは19歳で指揮者デビュー(1994)、パリ管弦楽団の音楽監督(2019-2019)を行った後、
パイロットの資格を持つ彼は、一時エールフランスのパイロットなった。

 1. パガニーニの主題による狂詩曲 作品43 ラフマニノフ作曲
   この曲はパガニーニの24の奇想曲第24番の主題を用いて書かれた25部から成る変奏曲
   ロシアから、アメリカに亡命した後1934年この曲を、完成したばかりのスイスの別荘で書き上げた。
  ラフマニノフ本人の演奏が残されている。
  演奏者のイゴール・レヴィットはたぐいまれなる個性と高い技術で賞賛を受けるピアニスト。
  ウィーンフィルとは初共演である。聴き応えのある演奏が楽しめた。

薄暮のシェーンプルン夏の夜

 2.愛の挨拶 作品12 エルガー作曲
     エルガーが恋人アリスとの婚約を祈念して書いた愛らしい小品。
  この時、アリスは8最年長の39歳、アリスの両親は結婚を認めなかった。
  当時は厳しい 暮らしをしており、有名になったのは晩年である。
     今回は 後にエルガー自身が編曲した管弦楽版で演奏されている。
  原曲はピアノ、他にバイオリンとピアノの伴奏曲などがある。
  彼の作品では「威風堂々」が知られており、ジョージ5世の戴冠式の時、アルト独唱付き合唱曲として歌われた。

ライトアップされるシェーンプルン宮殿

3.組曲「カレリア」作品11から 間奏曲 シベリウス作曲
   シベリウスがフィンランドのカレリア地方の伝説や民謡に触発された書いた作品
  野外劇のための音楽として作曲され組曲として再編された。


ライトアップされる庭園

4.組曲「惑星」作品32から 開楽の神、木犀 ホルスト作曲
   躍動するリズムと叙情的なメロディで国や時代を超えて愛されるホルストの名曲
   昼間部の旋律は賛美歌にも転用され、多くの人々の心に癒やしを与えている。
  日本では平原綾香が歌い、紅白歌合戦にも出場した。 
   馴染みやすくわかりやすい「惑星」の初めての公開演奏は大成功を収め、ホルストは 作曲家として一躍スター的存在に。
 しかし本人はいたってマイペースで、生涯一教師としての人生を貫いた。
   ヘルベルト・フォン・カラヤンが演奏会で良く取り上げたことでも知られている。

 シェーンプルン宮殿内の公園

 アンコール ワルツ「ウィーンかたぎ」作品354 ヨハンシュトラウス作曲
    オーストリアの国民的作曲家シュトラウスが皇女ギーゼラの婚礼を祝して書いた曲。
 ヨハンの死後初演された自作のオペレッタ「ウィーン気質」にも用いられ舞台のフィナーレを飾っている。

演奏の舞台とシェーンプルン宮殿

【 感想 】テーマが「遠方への憧れ」であるが、ウィーンの人にとっては、組曲「カレリア」以外は遠方と言えないのではと思う。
 ただ、選曲はなじみ深い曲で構成されていて雰囲気も良く楽しめた。

   なお、全編ノーカット版は8月22日の深夜にBSプレミアムで放送される。

(了)



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