マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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往馬神社苗代おんだ祭

2007年06月01日 09時29分09秒 | 生駒市へ
秋の火祭りで親しまれている往馬坐伊古麻都比古神社では節句の日に古式ゆかしくおんだ祭が行われます。

豊作を祈願するおんだ祭は長年途絶えていたが、昭和64年に保存会の尽力で復活されている。

集まった氏子や保存会の方々は祓戸で祓いを受けたあと、神社拝殿にあがり厳かに祈念祭を執り行います。

拝殿横には四方竹で囲った苗代田。

西の角竹には往馬大社の祈祷札、東の角竹には菖蒲が飾られている。

神職はモミダネを苗代田に供えるといよいよ御田植えの所作が始まります。

牛面を被った牛男は神職らとともに座に座り出番を待ちます。

早速、スキを手に持った田男が周囲を畦塗り。丁寧に畦を整えていきます。

そして牛男が出てきてカラスキで荒起こし。

田男が牛綱を引いたりして巧みに操る。

引っ張ったら苦しいんじゃと牛はいうが田男は綱を緩めない。

押したり引いたり押し問答が愉快な田作りに思わず笑顔が緩む氏子たち。

今度はクワで畝田を整える。芸が細かい田男の所作は現役そのもの。

再び牛男と田男が出てきてカラスキを使って田作りが続けられる。

丁々発止にまたもや笑い。

そのあとはマンガンに変えてさらに田を作り、最後にクワで苗代田に形に整える。

苗代ができあがると神職の出番。

三宝に載せたモミダネを手に持つと、「なんのタネを蒔こう 奈良県産のヒノヒカリを蒔こう」の台詞をいいながら苗代田にタネを蒔いていきます。

そして最後は今日見られなくなっている水口祭。

田男は苗代の際にツツジ、ツバキなどの花を供え苗が無事に育ちますようにと祈ります。

このように水口祭まで一連で再現される田植えはとても珍しい。

(H19. 5. 5 Kiss Digtal N撮影)


高山八幡宮無足人座御供上げ

2006年04月08日 08時01分57秒 | 生駒市へ
春分の日の早朝に生駒市の高山八幡宮へ無足人座の方々が集まってくる。

同宮の宮座には池田座、大北座、大東座、久保座、東座、前田座、無足人座の七座が継承されています。

今日は宮座の中心となっている無足人座による御供上げが行われます。

座衆らが拝殿に揃ったあと、宮司のお祓い、祝詞奏上が始まります。

三人の御供上げ人は神殿の階段に並び、次々と神饌を供えていきます。

御供上げ人は宮司が鈴の付いた剣を振り鳴らし厳粛な鈴祓いを受けます。

主に茶筅などの竹工芸に従事する家で構成される無足人座は茶筅座とも呼ばれ、格式があり独自の形態を保ちながら行事を守っています。

(H18.3.21 V603SH撮影)